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第2部第12話
先生はなんで僕を犯したんですか?
訊けないまま――僕は堕ちていく。
***
「……っん……ぁ、や」
カーテンを閉め切った室内。
だけどそとはまだ太陽は高い位置にあって、だから部屋の中は多少暗いけど明るい。
まだ昼間なのに充満するのは外の晴れ間に似合わない卑猥な音。
「……は……、ん……、せ……んせっ……ンンっ」
片脚を肩の上に担がれ根元まで深く突き挿すように先生の硬いものが繰り返し僕を貫く。
そのたびに結合部からローションが泡立ち溢れる音が響きわたる。
ラストスパートとばかりに挿送の速度を速められて、羞恥も困惑も不安もみんな快感に呑まれていく。
「ひ……ッ、ぁっ、ヤ……んっあ」
意に猛りきっていた僕のものを掴まれ強く上下された。
後だけでも震えていた身体が急激にせり上がってくる射精感にさらに大きく震える。
「あっ……や、や……っ、せん……せっ」
声を抑えきれないで恥ずかしいくらいに嬌声を上げながら迫ってくる絶頂にひとりで耐えることなんてできなくて手を伸ばす。
僕の脚を掴む先生の手に触れ、その手の甲に無意識に爪をたててしまいながら僕は背中をしならせた。
目の前が真っ白になって、快感が脳まで突き抜ける。
がくがく震える身体に息さえままならなくて浅い呼吸をくりかえしてるともうひとつの刺激が弾けるのを感じた。
ぐっと僕のものの先端を、鈴口を開くように爪を立てられて呆気なく白い液体が飛び散った。
「ッ…ぁ、は……っ」
もうなにがなにかわからない。
いつもこの瞬間はそう。
強すぎる快感は苦痛にも似てて怖くて、だけど狂いそうなくらいに――気持ちいい。
絶頂の余韻にいまだに痙攣を繰り返す身体にはまだ先生が腰を打ちつけてきていて、その速さももっと早くなっていく。
少しして後孔で先生のものが大きくなったのを感じる。
そして次の瞬間には生温かいものがゴム越しに吐き出された。
全部出すまで先生は動き続ける。
ゴムを隔ててるのに温かさを感じ、緩い先生の動きさえも気持ちがよくて頭が朦朧とする。
もともと体力がない僕は射精とそして後からのオーガニズムに行為の後は眠くなってたまらなかった。
それに土曜日はいつも立て続けに二回だから、その分倦怠感も強くて身体中から力が抜ける。
今日こそは起きてよう。
そう思うのにまぶたが落ちていく。
ずるりと先生のものが抜け出ていく感触。
うす暗い室内に響くのは先生の少し乱れた呼吸音。
それを聞きながら僕は結局うとうとと眠りに落ちていった。
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