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相知る温度(14)(side 凪桜)

ぎゅっと抱かれて溶け合いそうなキスをして体中を撫でられた。胸や腰やくすぐったいところも全部舐めたり吸い付いたりされて僕の体の中まで真誠さんがくっ付いてるみたいだ。 なんていうのかな、染み込んでくるというか一体化するというか。あそこを口に入れられた時なんか、食べられてるみたいなのにこのまま溶けて吸い込まれてもいいと思ってしまった。 閉じていた目を開けて僕の体に触れる真誠さんの舌や指先を目で追うと息を吐く時に変な声がでてしまった。 いつの間にか僕の体はたくさんの赤い花びらが埋め込まれたみたいになっている。 体を起こされると、真誠さんは向かい合わせに跨ってきた。引き出しから出したボトルから液体を手に取り出して僕のと真誠さんの立ち上がった雄に撫で付け、合わせて握る。 「兜合わせって知ってる?」 真誠さんの柔らかく熱い手が上下に動くと擦れ合う部分がぬるぬると刺激されその感触は触れてる部分だけでなく、ぞくぞくと背中からも上がってきた。目を閉じて感じていた快感を真誠さんに同意を求めるようにキスをする。真誠さんの唇も舌も柔らかすぎてチョコレートみたいにとろけて無くなりそうだ。 休みなくぬるぬると動く真誠さんの手に追い立てられ触れ合うところも握られてる所も限界。そう思っていたら先に真誠さんが弾け、さらに激しく追い上げられ僕も弾けた。頭の中も体も脱力して荒い息づかいだけしか感じなかった。 「一緒にシャワー浴びよう」 と言われて 「真誠さんエロいから何回もいかされちゃうね」 と、起き上がってキスを返す。背中を押されて二人でお風呂に入るとさすがに男二人では狭い。お湯のない浴槽に入ろうとしたら後ろから腰に手を回されてシャワーのお湯をかけられた。 「せっかく一緒に入ったんだから離れないで」 僕は急に恥ずかしくなって 「せっかくって……」 と返したけどそのままされるがままでいたらソープを泡立てた手で背中を撫でられた。 「真誠さん、なんか手つきが怪しいよ」 そう言って僕は笑って手にソープを泡立てて真誠さんの胸を撫でた。 「くすぐったいー!」 密着しそうな距離で抱き合うように洗いあって抱き合ってキスをして、ベッドでもお風呂でも同じようなことをしてる僕達はケモノだね。滑らかな肌の皮をかぶったケモノはいつでも何回でも相手を求めるんだ。いくら食べても無くならない、何回でも味わうことができる真誠さん。 だけどふと思い出してしまったことがある。 僕は今日、帰らなくてはならない。 本物のケモノが帰りを待っている。

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