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凪の住処(10)(side 凪桜)
テレビはなにか勝手に喋り続けている。遠くに聴こえるようで聞こえない。
真誠さんに抱きしめられてから吐息と自分の鼓動と耳の上を行ったり来たりする擦れるような音に膜を張られたみたい。体中がその膜で触れるか触れないかのタッチで刺激されているように震える。
熱い手が首筋に降りて来ると僕は首をすくめたくなるほど背筋が引きつり、たまった息を吐く。その手が襟元から侵入し不自由そうな動きでさらさらと肩まで撫で回すとボタンを外された。
撫でられて次の刺激を待つ体はかすめていく微妙な手のひらに反応しまた息をつめる。
さっき浴槽で背中をあずけた時、背中に高まった真誠さんの硬い芯が当たって自分のも大きくなってきたから慌てて向きを変えて真誠さんの首筋をマッサージしてみたりした。真誠さんが毎日でも一緒にお風呂に入りたい、みたいなこと言うからのぼせそうになって先に上がってしまった。昨日だってあんなにいろいろした間柄なのにまだ恥ずかしいなんて、いい大人なのに。お酒の勢いもあったからなのかもしれないけど、なんだかちょっと楽しかったと思い出した。
ボタンを全部外されて乳首を舌や指先で刺激されると思わず声が漏れてしまう。ここ触られ続けるとほんとに変になる。
「ねぇ、真誠さん……」
「ん?」
「気持ちいい」
「俺も気持ちいい、もっとしてもいい?」
「ねぇキスしようよ」
そう誘うと真誠さんはその見た目より厚くて柔らかい唇で僕の下唇を挟んで舌先で舐めた。全身が震え思わず体を強く抱きしめると
「凪桜さん、かわいい」
と笑うから
「真誠さんが男らしすぎてヤバい、めちゃ攻められてる」
と僕も笑って答えた。
「攻めてくれてもいいんだよ」
「もちろん、僕だって攻めたい!」
抱きしめたまま転がって上下入れ替わって真誠さんを見下ろすと
「真誠さんもかわいいよ」
と言って唇に触れ、そのまま舌をだして首筋を舐めながら指で鎖骨をなぞり胸の膨らんだ小さな粒に触れる。掌で触れたり触れなかったりしながら掌を胸に当てて丸く撫でた。反対側の膨らみももったいぶって舌先で突き、周りをなぞりながら刺激すると真誠さんは息を漏らし
「凪桜さんの舌、エロい……うぁ……っ」
と声を上げた。
そのまま下に手を伸ばし反り返った雄芯に触れるとすでに張りつめていてそっと握るとさらに血流が上がるように膨張した。
「真誠さん、もういきそうだよ」
「待って、もうちょっと我慢したい。凪桜さんともっと楽しみたい」
「どうして欲しい? 舐めようか? それとも他に気持ちいいところあるなら教えて」
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