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凪の住処(16)(side 真誠)*
凪桜さんはシャワーの湯を浴びていたが、俺が戻ると振り返った。その目元は赤く染まり、たまらなく扇情的だ。
俺はさっき慰めたばかりだというのに、その姿だけで痛いほどに張りつめる。
「おまたせ。一緒に気持ちよくなろう」
キスからじっくり再開し、凪桜さんの胸と茎にローションを塗りつけてから、お尻の狭間にもたっぷり塗った。さらには切なく揺れる自分自身にも。
塗り終えると俺は凪桜さんを背後から思いを込めて抱き締め、胸の粒を転がしながら、後ろの蕾に指の腹をあてて撫でた。
「あっ! ああ、いっぺんに……」
「気持ちいい? たくさん気持ちよくなって。ここは気持ちいい場所だって覚えて」
まだ全然、指を入れるところまではいかないけど、触られても嫌悪感がなければ、いずれはここを使った行為も楽しめるかもしれない。
指の腹で撫でながら、同時に揺れている茎を掴んで刺激して、凪桜さんが声を上げる姿を楽しんだ。
あまりにいやらしい声を出すから、我慢できなくなって、俺はお尻の狭間に自分自身を擦りつけた。
「えっ?!」
「心配しないで。入っちゃうことはないから。ただあまりにも凪桜さんが魅力的で、我慢できなくなった。いやらしくてごめん」
そういう間もずっと膝の屈伸を使ってはしたなく擦りつけ続け、同時に胸の粒をなぶり、凪桜さんの肉茎を素早く摩擦して追い上げた。
「あ、あ、真誠さん!」
「凪桜さん、気持ちいい? いけそうだったら、いって」
凪桜さんのお尻の谷間から自分の怒張した先端が見え隠れするさまは、とてつもなく卑猥だった。ぬるぬるのお尻の間を往復し、痺れ薬のような快感が溜まってくる。鈴口がぱくぱくしながら透明な液を溢れさせて悦んでいた。
摩擦は手よりも弱いはずなのに、視覚からの刺激が強くて、調整しないと凪桜さんを取り残して一人だけ果てそうだ。
俺は凪桜さんの身体を高めるために、胸や性器を容赦なく責め立てた。お尻にもストロークをいっぱいに使って擦りつけた。
凪桜さんは我慢する余裕をなくし、鼻にかかった甘い声を上げ続ける。
「あっ、もういく……いく……」
「いいよ、来て。俺も凪桜さんのお尻でいく」
興奮して、上擦った声でそう告げたとき、凪桜さんは声を上げて弾けた。
俺も凪桜さんの腰を掴み、限界まで激しく腰を振って、絶頂を得た。
二人とも大きく息をつくと、赤い顔を光らせながら照れ笑いをして、ひとつのシャワーを分け合って使い、ベッドに舞い戻って疲れた身体を横たえた。
もう騒がない身体は何をされてもくすぐったく、笑ってじゃれて、そのうちに凪桜さんは眠ってしまった。
凪桜さんの寝顔は凪いだ海のように静かで見飽きることがなく、俺は凪桜さんが寝ているのをいいことに、好きなだけその寝顔を見た。
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