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今年も猫年(22)(side 真誠)*

 凪桜さんが俺の脚の間で膝立ちになり、綿入れ半纏を背中から滑り落として振り返る。  振り返るってヤバいな。見返り美人の浮世絵がヒットした理由がわかる! 「凪桜さん、こたつに肘をついて、もっとお尻を突き出して」 俺は左右両方の指にローションをつけ、凪桜さんの興奮を扱きながら、尻の狭間の蕾を撫でた。まだ固い蕾を焦らずゆっくり指の腹で撫でる。 「あっ、真誠さん」  身体をビクンっと震わせながら名前を呼ばれるだけで、俺の全身が痺れる。  こたつにのしかかるように両肘をつき、膝までジーンズと下着を下げて、お尻を俺に向かって突き出しながら、頬を赤くし、潤んだ瞳で振り返る。そんな凪桜さんの蕾へゆっくり指を突き立てた。 「ああっ」  上体が崩れていくさまを目の端に捉えつつ、彼の後孔を侵す。ゆるゆると撫でるように抜き差しして、そのたびに彼が上げる声を聞いた。  ぎちぎちに固かった蕾も、次第に春を迎えたように綻んでいく。指を二本に増やし、茎の根元を掴んで戒めながら、内壁のこりっと膨らんでいる場所をそっと押すと、凪桜さんの身体は打ち上げられた魚のように震えた。 「お尻だけでいくの、気持ちいいよね」  もっと慣れてきたら、もっと気持ちいいよ。早く俺の身体に病みつきになって欲しいな。  柔らかくなった内壁が指に絡まり、根元は絞られて、触っているだけで交接の快楽を想像させられる。  俺は凪桜さんの腰やお尻にキスしながら自分の下半身から布を取り去り、ぶるんっと勢いよく頭をもたげた己に薄膜をかぶせ、ローションを塗りたくった。  我慢できなくて、何回かだけ手のひらに包んで扱いてあやしてから、改めて座布団の上に座り直し、凪桜さんの腰に手を回す。 「ゆっくり。ゆっくり俺の上に座って」 凪桜さんは頷き、俺の脚を跨いだ膝立ちになり、俺の固さに手を添えて照準を合わせながら、少しずつ腰を下ろした。  凪桜さんも溺れそうな声を出しててヤバそうだったけど、根元に向かって押し下げられるようにして飲み込まれる俺もヤバかった。先端が押し広げられ、茎の側面をぐうっと絞られて、歯を食いしばったけど声が漏れた。 「くっ……はあっ、凪桜さんっ!」  どうにか根元まで収めて、二人でふうっと息を吐く。俺は重なる腰の上にこたつ布団を掛けて、ゆっくり凪桜さんを背後から抱き締めた。 「凪桜さん、俺たち繋がってるね」 「うん」 「動かないで、しばらくこのままでいよう」 凪桜さんは小さく頷き、俺は凪桜さんのうなじにキスをしながら、ゆっくりカットソーの内側の肌を撫でた。

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