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第30話

そういった数日後会う機会が出来てしまった。 もうイザヤに対して何も特別な感情はないから会うことは特に問題はない 「ミカ。久しぶり」 「どうした?よく来れたね」 「うん。アミーが少し力くれたから。」 「どうしたの?」 「ん?呼ばなかった?」 「呼んでないよ」 「そっか。俺の話してた気がしたんだけどな」 「あぁ。今俺が仕えてる人の気持ちが俺を通じて届いた感じかな?」 「仕えてる…人間?」 「そうだよ。あ。あの人はどちらかというと共存を望んでる方の人。破壊は好まなくて休みの日は山や森に入って植樹とかしてる」 「へぇ…」 「今度はヴォルフの住んでいたところへ足を運ぶつもりみたいだよ」 ヴォルフは今はイザヤの世話人をしてる狼獣人だ。かつては人界に住む一頭の狼だった。仲間が全て人の手により住む場所を追われヴォルフだけが生き残っていた。 それを不憫に思ったイザヤの母親がイザヤの父親に頼み別の力を与え今に至る。 人界は文明が進み、多くの犠牲を出してきた。 山々は切り開かれ。森や林は伐採されてきた。 鉄の塊たちが出す有害な物質により動物たちは徐々に影を潜めそして消えた種族も多くいた。 私の仕事は今は望さまの秘書兼護衛という形だがこれは人界に入り少しでも破壊を止めるため 人の世界に溶け込める為の隠れ蓑でもある。 少なくなった生き物たちを一頭でも救うべくこうしているのだが…全てを守りきるのはほぼ不可能に近いから命を落とす者たちへ加護を与えることが今は主になってきている。 転生し次の生を少しでも幸せに過ごせるように… 「その人間がお前に会いたいって」 「そう。別に構わないけど人の姿になった方がいい?流石にそこまでの力はないかも」 「あぁ。大丈夫。望さまはご存知だから。俺が天使でアミーが悪魔ってこと」 「そう。わかった。俺はここで待ってるね」

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