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第35話
「…え?」
突然のことに頭が追い付かない…気が付かなかった…そんな風に思ってたこと…どうすればいい?
『ミカ…素直になれ。大丈夫だ』
イザヤの声が耳元で響く。イザヤの力の一つで遠くからでも声を届けることができるのだ
『ミカ。迷うな。大丈夫』
「望さま…私は…」
不安そうに私を見上げる望さま…思わず抱き締めた
「望さま…私でいいのですか?」
「ん…お前がいい…」
「望さま…愛しています…進んでもいいですか?私だけのあなたをくれますか?」
「勿論だよ。俺を受け入れて?」
「…はい。…すいません。…食事は後でも?」
もう我慢なんてきかない。頷いたのを確認して寝室に抱き抱え連れていきベッドへ横たえる。
「秤…」
「ミカです。そう呼んで?」
「ミカ…」
「はい…望さま…」
「ミカも…さまなんてつけないで呼んでよ」
「望…」
頬を染めてはにかむ望に見惚れて…
「あのさ…ミカ…ここにきてなんだけど…お前は上なの?下なの?」
「…どちらも平気ですが…望の好きなように…」
「ミカに…入りたい…」
「えぇ。わかりました…」
そうして初めての夜が更けていった。
種族の違う交わりは甘く蕩けて…
「ミカ…死ぬまで…一緒にいて…」
「はい。仰せのままに…」
完
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