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第38話
意識を失った優雅の姿は見覚えのある姿で。
悪魔の中でも下等とされる淫魔の姿…
本来の姿は非常に醜いが姿を変える能力は何よりも長けていて相手の好みの姿に変わることができる。そのため無理強いはしなくても相手が求めてくれることがほとんどだ
目の前に眠る優雅は人との混血。だからか本来の姿とはいえ羽が生えて尻尾が生えたくらいであとは優雅そのものの可愛らしい姿だった
「…さて…どうしたものか…」
おそらく優雅が俺を求めている淫魔なのだろう…
「優雅…」
このままだとおそらく優雅はもう長くない…
仕事もできるし居なくなれば非常に惜しいし…何よりも…
「優雅…俺のそばにいてくれるの?…」
俺が離れられそうもない…これが恋情なのかはわからないがこのまま手放したくはない。
そっと優雅の体勢を変える。長く綺麗な足を左右に開き肩に乗せる。
少しならして俺のを捩じ込み欲を何度も放った。
「優雅…起きて…」
「ん…アミー…さま…」
「大丈夫?他からちゃんと貰わないからこうなるんだよ。これからはちゃんともらいなよ」
「…嫌です…他から貰うくらいなら死んだ方がましです…」
淫魔らしくない…ぼろぼろと泣きながら俺にすがり付く…
「アミーさま…お願いです…私を…側に置いてください…」
「あのさ…」
「あなたは覚えていないのかもしれない…私はあなたに以前救われたことがあるのです…見た目が他のものとは違うので多くの悪魔や天使に人にも…私は散々な扱いを受けてきました…でもそんな状態の私をあなたは救ってくれた…自ら私を貴方の屋敷に連れていってくれて優しくしてくれた…」
「…覚えているよ…昔のことだけど…何年俺の側近させてたと思ってるの…。あの頃はお前の姿が俺の友人と重なって…彼を救えなかった代わりに君を…代用品にしただけだよ?それなのにそんなこと言える?」
「イザヤさまですよね…光栄です…イザヤさまは天使さまだったのに…私を友と呼んでくれたお方ですから…」
「イザヤのこと知ってるの?」
「…イザヤさまが拷問にかけられる前のことでした…私は天界に蔑み物として魔界より送られた…
私は城の地下牢に入れられた…そこに食事を運んでくれていたのがイザヤさま…イザヤさまは私が辱しめを受けていることは知らなかった。
時間があるときは私の話し相手になってくれた…外のことを沢山教えてくれた…そして…友と呼んでくれた…
イザヤさまが拷問にかけられた時は皆私を放置した…それは皆がイザヤさまへの拷問と称して長年の思いを遂げたかったから…皆狙っていたのです…そんな日を…天界のものはイザヤさまが奥方から受けている…様々なことを知っていた。しかし…相手が相手なのでどんなに手を出したくても出せなかった…
それが公的に認められたのです…皆が歓喜し沸き立った…
その喧騒の中で私は忘れられた…そんなときミカさまが牢から出してくださった。イザヤさまから言付かったと…そういって…
体力も落ちていた私は魔界に来たあの嵐に巻き込まれ魔界に戻ってきた。
もう体はボロボロで動けなかった時に貴方がやって来た…
そして…いまいましいと言いながらも私に精液を分けてくださった…命の恩人なのです…あのときから私は…
なのに…貴方は突如私を側近から外した…私のためだとわかっていたけれどどうしても納得がいかなくて…必死で人に紛れることを覚えそして貴方を見つけた…そしてまた貴方は私を救ってくれた…
そんな貴方に焦がれないなんて…そんなこと出来るわけがない…お願いします…私を離さないで…」
「…わかった。俺も思ったよりお前が必要みたいだからこれからも、側に置いてあげる。お前と同じ気持ちにまではなれないかもしれないけれど…これからはお前だけと体は繋げよう。だからお前は俺から離れてはいけないよ。何があってもね。いい?」
「はい!ありがとう…ありがとうございます…」
「まだ空腹?」
「…いえ…」
「嘘つき…ほら。可愛く強請ってご覧?」
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