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EpisodeⅩⅣ
学校のチャイムが鳴った。心臓は今までにないくらいドキドキで、胸が酷く荒れ狂ってるように感じた。
山田が席を立ったからオレも合わせて席を離れ黙って山田について行く。
2年か、3年か...この時オレはその選択肢しか無かったから、実際会ったサブにブリザードだよね。
「おお!?この前の無口少年」
うん、そうだよな...オレが吉田...はっ!
吉田って名前ヤバくね!?
ここで気付いたオレ、ただの馬鹿じゃん!
やべぇ変な汗止まらん。
「兄貴知り合いか?コイツ俺のクラスメイトの吉...「うおっほん、ゲホゲホ!」
さ、遮ってしまった...しかも不自然に。
弟はオレの背中摩るし、兄は...いや、サブはポカーンとしてる。
マジでやべぇ...
「はっ、じめまして!ひょしらです!」
そう言って、手にMON乗っけて、じゃあ!と逃げた...超全力で逃げた...。
神様意地悪だ...。
後から教室に戻った弟曰く...そんな脱兎のごとく逃げるなら俺が渡したのにと言われた。
好奇心に負けたんだよ!サブが見たかったんだよ!クソ、なんであの用務員がサブなんだよ!マジでありえねぇ...
正体知ったら、敬語になってしまいそうで怖いです...。
まぁ、用務員だから...いいのか?いや、ダメだろ。それにしても、モテそうな顔してたな...弟に聞いたけど用務員の名前は山田 精志朗 (28)だそうだ。
オレはまだ15だよ?こんなガキに狩り連れてってなんて言ってると知られたら...オレの学園生活に暗雲が立ち込める!この秘密は死守しなければ!
そう思いながら、自宅へ戻ればやはり...寝てしまうもんでさ...サブが待ってる訳よ。
ログインと共に、傍にきやがった...てか、パーティー組んでたのが失敗だぁ!居場所バレてるし...。
「おーい!吉田!」
なんか、キラキラ輝いて走って来る...なんの効果つけたんだよアイツ。
てか、アレ28なのか...アレが...アレだよな...はぁ。上手く合わせるしかないな。
「サブ...なにそんなキラキラしてんだよ」
「最高装備!ホワイトゴールドローブ」
オレの目の前でくるりと一回り。うん、無駄に輝いてるけど白金...いわゆる、プラチナローブだろ?なぜホワイトゴールドなんだ!?
「えっと、あの?入手したのか?」
「おう!戻ってきたMONでゲットしたぜ!」
「どうやって、貰うんだ?」
そこから音声は途切れた。うん、リアルの話が混ざるからだろう。
とりあえず、話せない苛立ちを隠しもしない28歳...ガキだな。
そんなこんなで狩りに出た。ローブのお陰でかなり被ダメ(受けるダメージ)が減るから、無事203階まで降りてワープ登録した。
「ここ狩りやすいなっ!」
はしゃぐサブを何故か可愛いとか思ったが、気にせず進む。
「オレみたいな接近より中距離のがいい狩場だから...」
「よし!俺が吉田を守るぜ!」
気合い入れて先頭に立って、どんどん狩って行くと、レアもポロポロと落ちる。
「ここ、マジでいい!」
とてもご機嫌のようだ。
弓と短剣で頑張る山田兄を見ながら、オレはワープ傍のバフ屋でバフを購入する。
「あっ!吉田ずるいぞ!俺も買う!」
そう言って、バフ屋に並ぶ2人は嫌にシュール。オレもプラチナの鎧で、表では絶対見せない格好での狩りだから、珍しいのが見れたとサブに喜ばれた...解せぬ。
この先にカップルダンジョンと言う謎のダンジョンがある。オレはまだ行ったことがないのだが、お互いの力に何か付加する指輪が貰えるらしい噂は聞いた。外したら使えないらしいんだが。
つけてる奴らは、ハートのエフェクトが出る。片方が外せば、お互いのが消える仕組みだ。
たまに上級者で付けてるのは居るが、オレは一緒に行く人がいなくて眼中に無い。
が!
「ここアレだ!カップルダンジョン」
サブが反応した...
「あぁ、普通のカップルダンジョンより、強力なモノが貰えるらしいけどモンスター何いるか知らんし行ったことないけどな」
と、素通りしようと思ったら...
ガシッと捕まった。
うん、嫌な予感しかない...
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