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EpisodeⅩⅦ

何週間かはリアルサブに餌付けされていたけど、一度関わりを断つと何となく居心地悪くなって、明日からは昼飯いらない宣言をした。 弟に兄貴元気ない言われたが知らん。 そんなこんなで関わりを完全に切った...はずなのに...。 ━━━━━━━━━━━━━━━ 大草原のど真ん中、1つの家が建っていた。その家の前に召喚されてオレは見たことのない景色に、キョロキョロ辺りを見たが、ただ草木が広がるだけの場所だ。 モンスターが出る気配もなければ人の気配もない...が、家の中から男女の揉めてる声は何となく聞こえてる。 “なんであんな変人に構うの?” “変人とは思わない” “ここに呼ぶなんて、マスターどうかしてますよ!” “別にいいだろ?俺が決めたんだから” うんギルドの隠れ家なのかな?普通はメンバーしか入れないが、オレのギルドマークが入る場所が点滅してる。 ギルドに入れと申請が来ると、光るのはもう知っていたが...そこにまさか呼ばれるとは。 入る気にもなれず、声を聞くのもやるせない気持ちになるので、少し離れて草原で寝転がってみた。空は相変わらず晴れてて、小鳥の鳴き声や時折獣らしい足音も聞こえる。 「もういいです!」 と...女子の声にオレはちらりと家の方を見たら、ドアが開いてエルフのボインちゃんが出てきたと思ったら、ワープして消えてった。 その後を追うように、イケメンエルフが出てきて、オレを見るなり苦笑いを零した。 「呼ぶタイミング最悪だな」 「わりぃ...狩り誘われて断ったら、ここに居るんだし、暇だろ?って聞かれて、今人呼んだからって話したら、キレられた」 不器用というかなんというか。 「まぁ、ギルドの誘いだろ?」 呼んだ目的はそれしか思い当たらなかった。 「お前は入るの嫌がるだろ?だから、こっちから申請しておいた!」 意味がわからん。 どの道断るってのに... 「今日は少し話を聞いて欲しくてさ」 珍しく凹んでるようで、ため息を零しながらオレの横に座った。 「なんだよオンナ絡みか?」 「おう」 吉田>(_`Д´)_クッソォォォォォ!!イケメンエルフ爆発しろ!!!! 思わず全体チャットに流した...ら、苦情が全体チャットで流れてくるので、スルーしとく。 「ぶはっ、お前全エルフを敵にしたな?」 「ほっとけ」 「ほんとこの外見イケメンだもんな...」 まぁ、ある程度自分でキャラを作れるらしいからイケメンにしたのは自分だろ。 パーツがかなりあって、顔を作成するらしいからバグった時変な位置に口があったりして笑えることがある。 オレは全て自動なんだよなー。リアルのオレに近いのが腹立たしい。 そしてサブはゆっくりと、相談事を話し出したんだが、男女のアレコレなんて知らんぞ? けれど、そうではないらしいのは冒頭で理解した。 「ゲーム内でストーカーとか、有り得んだろ?」 だ、そうだ。 自意識過剰って奴じゃないかと笑ってやろうと思ったが、溜息の深さに深刻さが見えてしまいそれも出来ずに大人しく言葉を聞いた。 ログインしてからずっと離れないらしく、無断召喚される... 「なんか、サブがオレにしてたのと一緒じゃね?」 何の気なしに伝えたら、さも驚きましたって顔でオレを見てくる。 「な、なんだよ」 「あ、いや...心当たりありすぎる」 「だよな?」 無断召喚、不法侵入、なんなら、強制指輪の刑も付け足してやるぞ? でもそれは、どうのと聞こえないようにブチブチ言ってたからあえて聞き直さないで黙ってた。 「吉田は俺のやってたことウザかった?」 草に寝転がったオレの前髪を指で梳きながら聞いてくるから、思わず視線をサブに向ければイケメンの慈愛に満ちた様な表情に思わず目を奪われた。 「んーまぁ、多少はな...楽しかったのもあるけど頻度が高くなると疲れるかもなー」 嫌ではなかったし楽しかったのも事実だが、絶対オレの事だから疲れると思う。

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