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EpisodeⅩⅩⅧ

 いきなりガクブルと震えたオレに、サブは気付いたのだろう。肩を抱かれた。  なんでだ! 「聞いていいよ、ちゃんと答える」  そういわれてしまうとなにから聞こうかと色んな疑問が頭に押し寄せてきた。 「がっ、学校は...?」  まずはオレの進路!!!  サブはゆっくりと口を開いた。 「そうだよな...中学の時に事故を起こしたから、学校に頼んでテストも1日遅れで吉田は、受けてた...授業も本物の授業だ。ビデオで録画して学校風景作って貰って何日かの誤差はあったけど、ちゃんと受けてるんだよ...外で遊ぶタイプなら違和感感じたろうけど、そうじゃなくて良かった」  あ、オレニブイってデスられた...。まぁ学校も人見知りやら引きこもりが発動したし、しゃーねぇか。 「じゃぁ授業は、受けてたの...ホンモノなのか?」 「そう...ただ、夜は普通なら寝れるんだが、そもそもに仮想の世界だったから、ゲームとリンクさせて繋いでたんだよ」  だから!オレは寝ないで学校行けてたのか!そもそも、時折記憶が無くて日にちがおかしいことがあったような気もする。 「お陰でアホみたいに鬼レベになったけどな」 「あぁ、実際にゲームが実装されたのは、吉田が眠ってから1年は過ぎてたんだ...試作のゲームだったから、人数も少ないし、家族や俺の友達、知り合いに頼んでログインしてもらったりしてた」  そうか、だからいなくなるのも早かったんだな...それでオレが寂しい思いしてても、あいつらにとったらさみしいより義務感でいてくれたって訳か。 「ゲーム実装始まって、限定だったが人がそこそこに入るようになって、みんなには辞めてもらった...だから、嫌な思いもしたよな?」 「あぁ確かに」  だからみんな...戻らないと言い切って辞めていったのか...でもさ、オレの気持ちにもなれよ。  皆がいなくなって、心細くて...ホント辛かったのに。 「俺も本当は、吉田の近くにいたかった...だから、ゲーム始めたんだけど、後ろめたさからなかなか話かけれなくて、ごめんな?」  なんと答えていいのやら。でも待て!高校進学はどうなってんの!? 「あの、オレ高校進学してるのか?」 「...あぁ、ちゃんとしてるから安心していいよ...東陵も承諾してくれて、試験翌日に特例試験をしたんだよ。先生1人がここに来て、吉田を見てた。だから吉田の記憶には試験を受けた過去があるだろ?」  あぁ、良かった...それが心配で仕方なかったんだ。だって普通学校の受験は寝てては出来ないだろ?  なんか話だけでいっぱいいっぱいだった。そんな特例聞いた事ないし、体育祭とか参加記憶あるけど...そういや、単体での参加しかしてないな。100メートルとか。 「本当にさ...人生を壊しちまって、申し訳なかった」  サブが頭を下げてオレに謝罪をするのを見て、なんかどう答えていいかわからなくなった。 「あ、うん...いや、今なんか考えられないからなんて返していいかわからんけど、オレのことを最優先に動いてくれてたのはわかった」  今はそれで許して欲しい。別に恨んでもないし、これからどうなるかはわからないから。  そしてオレの生活は一変した。目覚めるという事で、ゲーム世界に殆どログインしなくなったんだ。授業の方が大切だから、その時間が睡眠時間に行われ、身体の回復もあるので、その後は本当に眠る時間となった。  脳が起きていると、疲れやすくなるし身体にも良い影響がないとの事で医者からストップされたのだ。だからサブとはリアルで顔を合わせるようになった。就寝の21時まで毎日来ては世話を焼き帰って行く。  親も来てはオレの目覚めに喜んでくれる...嬉しいような恥ずかしいような...皆に心配かけたんだなーなんて思いながら、退院に向けてのリハビリも始まった。

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