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ぐうぐうぐう。 泣き止んだはいいものの、今度は腹の虫の音が目立ち始め、猫耳魔物を抱っこした銀は思案する。 さて、どうしましょう。 お肉は食べないようですし、このラボにこの子の餌になりそうなものは……っと。 意味深に巡らされた銀の視線と視線をかち合わぬよう、ケージの中の眼達は一斉にさっとあらぬ方向を向いた。 銀は肩を竦める。 名前を聞くだけで虫唾が走るクロ、そんなクロに狂的に惚れ込んでいるアイレスなど、マッドネスのメンバーを次々と思い浮かべてみる。 ああ、あれに見せびらかすついでに聞いてみましょうか。 一人のマッドネスに思い至ると、銀は猫耳妖魔を抱っこしたまま、陰気臭い自分のラボを後にした。 「いやん、それなぁに!?」 グラマラスは銀に抱かれた猫耳魔物を見るなり甲高い歓声を上げた。 「やだぁ、かわいい、かわいいわぁ」 「魔界から釣り上げたんですよ」 「ちょうだい、私にちょうだいっ」 「嫌ですよ、図々しい女ですねぇ。それよりこの子、何が主食だと思います?」 ミニスカナースの出で立ちで危なっかしいピンヒールを見事に履きこなしたグラマラスは、巨大水槽前のテーブルセットに銀を案内すると、猫耳魔物のふわふわした髪をどぎつい色のマニキュアが施された指先で撫でながら、言った。 「ミルクじゃないの?」 「それは男性器から放たれる――」 「違うわよ、変態」 「じゃあ貴女が母乳を出してくれるんですかねぇ」 「出さないわよ、てか、出ないわよ」

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