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みるくはあっという間に立派な若者の姿になった。 銀とより触れ合えるため、同じ人の姿でいたがり、真の姿であるドラゴンでいることの方がめっきり少なくなった。 「……口を開けば、まま、まま。耳にタコができそう」 片目に眼帯をつけたアイレスがこれみよがしに肩を竦めている。 そんなことを言いつつも、自分が創り上げたホムンクルス、人工生命体のクロウを遊び相手に連れてくるなど、何気に世話を焼いていた。 「クロウ、へーん!」 「!!??☆★(~_~;)☆★!!」 ピエロの仮面を力任せに無邪気に外そうとしてくるみるくに怯え、クロウはアイレスに助けを請い、請われた創造主のアイレスはただ麗しく冷笑するのみであった。 「ほら、お勉強の時間ですよ、みるく」 「んーおべんきょ、きらい」 「今日は手話を覚えましょう」 精神病院の患者じみた白いつなぎを着てごろんと横になったみるくに、銀は、手を翳す。 みるくはその手にじゃれついてお勉強タイムを嫌がる。 「ままのおてて! みるくのおてて!」 細まっちょ体型のイケメンフェイスでありながら、きゃっきゃと銀と戯れたがる。 白衣の裾を塵一つ落ちていない床に広げ、座っていた銀は、嗜虐的唇をふわりと歪めた。 「ええ、おてて、僕と貴方の」 「ぎゅってしたら、あったかい!」 そう言って指をきつく絡めてくる。 いわゆる恋人繋ぎだ。 黒い猫耳をぱたぱたさせてごろごろしてくるみるくに銀は自分の女性じみた柔らかな手を好きなように弄くらせてやった。 すでに実行部隊が採取してきた第二の卵からはメスのドラゴンが誕生していた。 別のチームがせっせと人工飼育で育て上げたクィーン。 みるくと対面させる日が迫っていた。

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