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人知を超えたるドラゴンの能力を効率よく発揮して定期的に儲けているイヴレス、少年のように無邪気に笑い、浴槽の縁に頬杖を突いた。
ハンドモデル並みに整った銀の片手を許可もなしに掬い上げる。
「君は本当に綺麗だね」
メイクを落としても、その顔は薄化粧でも施されているような。
特に嗜虐的唇の浮かべる自然な赤みは魅力的で。
濡れているとさらに磨きが増す。
「視姦は冒涜に値しますがねぇ、イヴレス」
黒地にオフホワイトのストライプシャツ、同じく黒のチョッキを纏い、チェーンベルト、赤ネクタイを締めたイヴレスは声を立てて笑った。
「しろがね、君はさっき気になることを口走っていたね、自分の身は自分で守る、とか」
泡が滑り落ちていく、瑞々しい手の甲に、イヴレスは恭しく口づけを。
「私は人間ではないけれど。人間よりも優しく、とびきり丁寧に扱う心がけはしているつもりだけれど」
「扱う、と仰る貴男に驕りを感じるのは気のせいでしょうかねぇ」
イヴレスは大抵の人間男女が堕落した流し目で銀を見つめた。
「君は綺麗だし、面白いね」
オールバックのプラチナブロンドが間接照明を浴びて上品に艶めいた。
「私も一緒に入っていい?」
「無理です、狭いので」
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