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第四夜

 ジャックは狼男だ。満月の後も数日は気持ちが昂るらしく、毎度この調子で困っている。 だめだと言ったばかりなのに、レイの後ろにくっついて寝転がり、未練たらしく首筋に鼻先を埋めて、匂いを嗅ぎ始めた。 「ん……いい匂い……」  はふ、と吐息がこぼれ、熱が満ちる。匂いを嗅ぐだけでは満足できず、首筋を甘噛みし、舌で舐め上げられた瞬間レイは身じろいだ。 「こら、ばか、そんなことしたら……あ」  正気を取り戻させようとした直後、臀部に熱く滾ったものを押し当てられ、上ずった声が耳孔に注がれる。 「んん、んぅっ……レイ、交尾したい……。しよ……」 「待て……っ、そんなもの押しつけるな……っ」 「むりだよ……レイの中に入りたい」  必死な懇願にレイの胸がズキンと痛んだ。  ジャックの体はもう立派な大人の男だ。自分なんかのそばにいなければ、年頃の女性と恋をし、将来の約束もできる。 レイがいるせいで、思春期の性衝動を、醜いバケモノにすがることでしか解消できないあわれな子供。胸の奥が罪悪感で埋め尽くされる。 「レイ? 指先が冷たい。大丈夫? オレがあっためてあげるね」

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