自らの犬歯を舐めると、翔は愛撫を続けながら、腰を更に入れる。武典の胸粒を何度か指で左右にはじくと、たちまちコリコリに起立した。たまに小刻みな腰使いをし、やっと全てが収まったとき、しごき続けられた武典の肉杭は、起立していた。 　翔が口を大きく開いた。武典の肉杭に唾液を垂らし、そのぬめりを使って、ぬちゅぬちゅとリズミカルに肉杭をしごきだす。 「それっ、あっ、っ、先っぽ、もっと」 　腰を捩りながら、武典は潤んだ目を翔に向ける。 「っうわっ、おまえ可愛いなマジで。想像以上だわ」 　武典の鬼頭を、翔は親指でいやらしくこする。鈴口からぷっくり垂れてきた潤みを見て、翔の喉が鳴った。 「も、いいから、さっさと突け……っ、早く！」 　武典は、翔にぐいぐい尻を押しつける。 　すぐさま翔は腰を動かし始めた。それと同時に、赤く艶めいた胸粒へむしゃぶりつく。舐め回しては吸いつき、敏感な先っぽを舌先でちろちろくすぐってから、またじゅうじゅうしゃぶると、武典が首を仰け反らせる。 「っ、ああっ、っ、くぅっ」 「武典ん中すっげ……うねってる。やべ、俺早いかも」 「おまっ、っ、しつこくそこ、弄るなって、っ！」 　腰をずんっと突かれ、彼はあられもない声を上げる。 　ふたりの全身に汗が滲んでいる。性的な匂いが、彼らからむわっと立っていた。 「武典、武典っ、好きだ、可愛いっ、すっげえ好き」 　翔は甘く囁くと、彼の唇を奪う。 　リップ音の鳴るキスが続いてから、互いに舌を出し、それを絡ませた。こぼれた唾液が武典の頰を濡らしてゆく。舌をにゅるにゅる絡ませては吸い、吸われ、歯でしごき、しごかれと、いやらしいキスが続く。その間も抽送はやまず、接合部から立つ淫猥な音が、辺りに響き渡っていた。 　ひくり、と武典の肉杭が揺れる。翔が武典の片腿を掴みあげると、そこを支えていた武典の手は、自らの肉杭へいった。彼はそれをわずかにひねるようにして、しごき始める。 「翔、っ、ああっ、翔、やべっ、っ、イく、イく、イっ―っああっ!!」 　身体をひくつかせながら、武典はぴゅるぴゅる吐精する。 「わっ、締まるっ！」 　翔の動きがやんだ。はー、はーと息を整えている。 「やっべぇイくとこだった」 「おまっ、イけよ！」 　武典が、下腹部にぐっと力を入れるような仕草をした。 「いかんて。締めんなって、いかん、いかんて!!」 　焦るような表情をしながら、翔が肉杭を引き抜こうとしたら、武典は逃がさんとばかりに、彼の腰を足でホールドする。 「おらぁ!!」 　武典が腰を揺さぶった。 　翔の眉が寄る。ああっ、と恍惚めいたため息をこぼし、彼は腰をびくつかせた。 「っ、イったんだけど……ああ、ひでぇ。もったいねぇ」 「ひでぇも何も、俺がイッたのにまだピストンしようとしてたろ。どっちがひでぇんだか」 　ふんっと鼻を鳴らすと、今度は少年に対して、武典は口を開く。 「これでいいんだろ？」