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圭の思うこと…

参った── 陽介の告白。あれがどういう意味だったのか、信じられなかったけどちゃんとわかってた。陽介はそういった意味で本気で俺に告白をしてきたんだ。 三年になってクラスが離れてから、陽介がよそよそしく感じて俺は寂しかった。転校してきて初めて言葉を交わしたのも陽介で、一番に仲良くなったのも陽介だった。それなのにクラスが離れた途端、よそよそしくなって俺から離れていってしまった。友達ってこんなものなんだとがっかりした。あんなに仲が良かったのに、陽介と靖史は相変わらず仲がいいから、やっぱり俺だけに対してよそよそしいんだとわかり疎外感すら湧いていた。 靖史に聞いたって「そんなことない」の一点張りだし、こうなったら俺だって意地だ!と、わざと他の奴らとつるむようにして気を紛らわせていたんだ。 そうだよ、俺、いじけてたんだ。 だから卒業式が終わって、陽介が校門のところで俺のことを待っててくれたんだとわかって嬉しかった。 だからあんなこと急に言われて混乱してしまったのもしょうがないよね。 俺は陽介のこと、好きだから…… 好きだけどそれは友達として。親友としての「好き」だから。 咄嗟に気づかないふりして陽介の告白を流してしまったけど、そうするしかねえじゃん?絶対あいつ玉砕覚悟で告白してきてるのに、俺がちゃんと返事なんかしちゃったら今まで通りの友達付き合いができなくなるじゃん? 高校だって陽介と違うのに……これで接点がなくなって気不味くなって会えなくなるなんて絶対嫌なんだ。卒業したって俺、陽介と遊びたいし。 ズルいってわかってる。 でもどうしたら良かったのか、俺には分からなかったんだ。 強引に連れてきたカラオケで、靖史と恋愛観の話になった。陽介は途端に口数が少なくなって黙り込んでる…… そうだよ、前もクラスの奴らと女子の話になった時、陽介だけはその話にノッてこなかった。こういうことだったんだな……と今になって思うけど、こういう時お前はどんな気持ちで話を聞いてるんだろうな。俺なんかを好きになっちゃって、きっと誰よりずっと辛い思いをしてんだろう。 そう思ったら酷くいたたまれなくなってしまった。 俺は陽介が好き…… でも何て答えてやりゃいいのか俺には分からない。 ごめんな、陽介。

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