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好きなんだ!

だから、いいんだって…… 俺が言い終わる前に陽介の唇が俺の唇を塞いだ。 ワインの味がほんのりする、甘いキス── 驚いた。 キスをされたまま、俺は陽介に押し倒されてしまった。 陽介は夢中で俺の首筋に舌を這わせる。陽介の震える手が俺のシャツのボタンを外していく。 やっぱりだ…… 全然嫌なんかじゃない。むしろ、陽介の熱い抱擁に俺はドキドキしてるし興奮すらしてしまっている。陽介の真剣な眼差しに見惚れながら、俺は嬉しさと恥ずかしさでなんとも言えない気分になっていた。 何度も何度も甘いキスをしてくれて、陽介の綺麗な指が露わになった俺の肌に直接触れる。乳首をそっと摘まれて思わず声を上げてしまった。 何だこれ、恥ずかしい。 女みたいだ…… 陽介が、何度も何度も好きだと囁いてくれる。 嬉しい。 愛おしい…… 貪るように陽介に体を弄られても、幸せな気持ちしか湧いてこない。 よかった。 本当によかった…… 俺は陽介が好きなんだ── 嬉しさを噛み締めていたら、ふと陽介の動きが止まった。どうしたのかと顔を見たら青ざめたような表情をして俺を見下ろしている。 どうしたんだろう…… そして慌てて「ごめん」と言い捨て、陽介は部屋から出て行ってしまった。 残された俺は呆然としながら、その時初めて自分が泣いている事に気がついた。 嬉し涙…… 俺はやっと陽介の事が好きだと気づけたのに、陽介は、急に女々しく泣く俺が嫌になったのか……それとも俺が行為が嫌で涙したと思ったのか。 もしそうなら、嫌で泣いたんじゃないと伝えなくちゃ。 でも、そうじゃなかったら…… 俺の事が嫌だとしたら? あの青ざめた陽介の顔が頭から離れない。もしかしたら嫌われたのかも、と考えると怖い。 俺はどうしたらいいのかわからなくなって、学校を休んでしまった。 陽介、どうしてるかな……

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