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一人より二人
「陽介……? 俺は大丈夫だよ。陽介も脱いで…… 」
圭ちゃんは優しく俺のシャツに手を掛ける。
「一人より二人なんだろ? 俺ばっか裸でずるいじゃん」
そう言って笑いながら俺の服を脱がせると、チュッと俺の乳首に口付けた。
ぎこちなく唇を俺の体に這わせてる圭ちゃんをみて、また愛おしさがこみ上げる。嬉しくて目に涙が溜まってしまった。
「圭ちゃん……ありがとう」
俺が礼を言うと、何言ってんだ? という顔をして唇を重ねてくる。何度も優しくキスをしながら、圭ちゃんは俺の顔をジッと見つめた。
「俺、こんなに人を好きだと思ったの陽介が初めてだよ……陽介を好きになって本当によかった」
やめてよ、こんな時にそんなこと言うの……泣けてきちゃうじゃん。
「圭ちゃん、男前……」
圭ちゃんは泣きそうになってる俺を見て豪快に笑い、そして長い長いキスをしてくれた。
「んっ……はぁ……圭ちゃん、お……俺、んっ……」
圭ちゃんの手が俺の勃起したそこに触れる。そしてぐっと掴んで優しく扱き始めた。
嘘みいたいだ……圭ちゃんに触られていると思うだけでもうこみ上げてくるものがある。
「……あっ……だ、だめ…… あっ、あっ……待って……ああ…… 」
俺はあっという間に圭ちゃんの手の中で達してしまった。
圭ちゃんは俺の出したもので汚れた自分の手を眺めていたかと思うと、ぺろぺろとその白いのを舐め始めた。
「は? 待って! 何やってんの? 汚いから! 舐めちゃダメだって!」
俺は驚きと同時に恐ろしく恥ずかしくなり、慌てて圭ちゃんのその行為をやめさせる。
「だって、俺もこれから口でしてあげようと思って陽介の飲むつもりでいたのに……お前あっという間にイッちゃうんだもん」
「………… 」
圭ちゃん、俺が思うよりずっと潔いのかも……
今までの色んな心配事がちょっと馬鹿らしくも思えてくる。
圭ちゃん、男前すぎる。
俺、圭ちゃんとならずっと一緒にいられるような気がするな。
「……もう、圭ちゃん大好き。愛してる」
俺は圭ちゃんを抱きしめ、また甘い甘いキスをした。
END…
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