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ドSスイッチ
二人で一緒に風呂に入り、 後ろから圭ちゃんを抱えるようにして湯船に浸かる。
俺は圭ちゃんのうなじに顔をつけながら話しかけた。
「圭ちゃん…… 俺、圭ちゃんが他の奴にベタベタされんのすげえ嫌だ…… 」
圭ちゃんが慌てたように俺を振り返る。
「打ち上げでさ、こういう風に周の足の間に圭ちゃん座ってたじゃん?」
さすがに風呂じゃないから服は着ていたとはいえ、こんな密着して周は圭ちゃんを抱えていたのかと思うと、やっぱりイライラしてしょうがなかった。俺の話を聞いて圭ちゃんはハッとした顔をして、体をこちらに向き直し俺を見る。
「陽介ごめん! 俺あの時すでに楽しくなっちゃってて……なんも考えずに周に言われる通りにしてた」
申し訳なさそうに俺の上に跨った圭ちゃんがぎゅっと抱きついてくる。まあ言ってることはよくわかるよ。
あ……でもさ、お互い裸で圭ちゃんが俺の上に跨って抱きついてきたらさ、こうなるじゃん? しょうがないよ、エッチな気分になっちゃうのは。
「陽介……ごめんね」
ごめんねなんて言いながら、圭ちゃんは勃起した俺のを握ってくる。気持ちいいけど、でもさ、俺ちょっとイラついてるんだよね。
「何がごめんねなの? 周に後ろから抱かれて満更でもなかったんだろ?」
ちょっと意地悪したくなった──
俺ばっかり圭ちゃんのことが好きすぎて不安もあったんだ。圭ちゃんは悪くないのに、俺はここぞとばかりに圭ちゃんに意地悪を言って優位に立ってみたかったのかもしれない。
…… 我ながら器が小さい。
俺のを握る圭ちゃんの手をパッと払うと、圭ちゃんは不安そうな顔をして俺を見た。
「触んなくていいいからほら、向こう向けよ……」
俺はそう言いながら、圭ちゃんの体を無理矢理前に向けて最初の体勢に戻した。そして圭ちゃんを後ろから抱きかかえながら、耳元で囁く。
「周に抱かれて気持ちよくなっちゃった? ……こんな事されなかった?」
手を前に回し、圭ちゃんの硬くなったそこに軽く触れた。
「んっ……そんな事、ない…… 」
圭ちゃんはビクっと体を震わし否定する。
……もちろんそんな事はわかってるよ。
圭ちゃんの耳を甘噛みしながら、乳首を摘む。いつもより少しだけ力を込め強く捻ると、圭ちゃんは体を捩って抵抗した。
「こうやって俺じゃない奴に触られてたんだろ? なあ」
「あっ……やだっ…… 」
「どうしたの? 気持ちがいいの? 周にも俺にも気持ちよくしてもらって、そんなエッチな声が出ちゃうの?」
圭ちゃんの乳首を摘みながら、硬くなってるペニスを緩々扱き始めた。
「んぁっ、あっ……やっ……よ……うすけ、いやだっ……あっ、あ…… 」
お湯の中でもわかる。圭ちゃんの先端からどんどんヌルヌルしたのが溢れてくる。俺の腕にしがみついてくる圭ちゃん、可愛い……
「俺、圭ちゃんが周にいいようにされてんの見て凄え嫌だった。こんな事されてんじゃねえかなぁって、心配だった」
圭ちゃんを扱く手に力を込める。
「あっ……ん、やっ……あっ、こんな事……さ、されてなんか……んぁっ、ないから……」
圭ちゃん、体全体がびくびくしちゃってる。今にもイっちゃいそうじゃん。
「あれ? 気持ちいいの? この手は誰の手? 周かな? 誰かな?」
圭ちゃんの息が荒くなる。
「お風呂の中なのに、ここからヌルヌルいっぱい出てるよ。圭ちゃん、やらしいね」
俺はそう言って先っぽを親指でぐるっと擦った。
「ああっ……やっ」
「圭ちゃん、すごいエロい声出ちゃったね? ここ、そんなに気持ちがいい? イっちゃう?……ねぇ、イっちゃう?」
「ん……陽介……やっ、やめて…… 」
「やだやめない……まだイッちゃダメだよ?」
激しく扱く俺の手を押さえながら、限界そうな声を出す圭ちゃん。
「やめてってさぁ……圭ちゃんは周の言うことは聞くのに、俺の言うことは聞けないの? ダメなの? 俺の言う事も聞いてほしかったな……」
俺は圭ちゃんのヌルヌルした先端を相変わらずぐりぐりと擦りながら意地悪を続けた。
圭ちゃんは涙目で俺のことを振り返り「言うこと聞くから!だからお願い……許して」と言いながら俺にぎゅっと抱きつき、イヤらしいキスをした。
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