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もう三年…
「圭ちゃん! 俺も」
慌てて俺も服を脱ぎ、圭ちゃんに続いて風呂場へ入った。
「なんだよ、陽介はいいだろ?」
「いや、よくない。俺も一緒にシャワー浴びるの!……わっ!」
入った途端、圭ちゃんに顔面からシャワーのお湯をかけられた。
「なんだよ、顔にかけんな!」
楽しそうに笑う圭ちゃんは、一頻り笑い終えると、上目遣いで俺を見た。
「一緒にシャワー浴びてたらさ、なかなか出かけられなくなるじゃんか……」
そう言って俺の腹を指先でなぞった。そんな可愛い目で見つめられたらキスしたくなるだろ。
圭ちゃんの顎を指で撫で、そのまま掴んで上を向かせる。半開きの圭ちゃんの唇へ舌を差し出すと、少し首を伸ばして圭ちゃんが啄んできた。
もうだめだよね。こんな風になっちゃったらお互いもう止められない。クチュっ……と軽く音を立てながら唇を重ね、俺は圭ちゃんの髪に指を差し込んだ。
耳の後ろから頸にかけ、指を這わせていくと圭ちゃんの口から甘い吐息が洩れ始める。
出しっ放しのシャワーに打たれながら二人で抱き合いキスを続けた。
「んっ…… 圭ちゃん、ベッド行く?」
俺は圭ちゃんの耳を舐めながらそう聞くと、ふにゃんとしながら俺に抱きつき「うん…陽介が連れてって 」と甘えた声で囁いた。
俺の首にしがみついたままぶら下がるように足を浮かす。慌てて俺は圭ちゃんの体に腕を回して支えてやった。
最近こうやって抱っこして圭ちゃんをベッドまで運ぶことが多い。リビングで飲んでる時とかお風呂上がりとか…… まったくもう、なんて思いながらも俺の前でだけこうやって甘えてくるのが嬉しかった。よたよたとしながらベッドルームまで歩き、その間圭ちゃんは楽しそうに笑っている。
「んっ…… よっと!」
圭ちゃんを少し乱暴にベッドに落とすと、すかさず俺は圭ちゃんに跨り両手首を掴んで自由を奪った。
体をビクッと強張らせ、俺を見る圭ちゃん。
「……どうした? ドキッとしちゃった?」
上から見下ろし、ちょっとふざけてそう聞いたら、圭ちゃんは頬を染めて小さく頷いた。
「陽介…… かっこいいからドキドキする」
圭ちゃんと付き合い始めてもう三年になる──
ずっと一緒にいるけどお互い今だにドキドキするし大好きが変わらない。
俺は一生この人の隣にいたい…… って本気で思う。
「……圭ちゃん、愛してるよ」
圭ちゃんに跨り、両手を押さえたまま俺は圭ちゃんにキスをする。何度も啄むようなキスをしてると、潤んだ目で圭ちゃんが俺を見つめた。
「陽介、俺も愛してるよ……」
そう言って圭ちゃんは俺の手から逃れ、今度は圭ちゃんの方から唇を重ねてくれた。
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