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抱きたい
風呂から出る──
寝室に行くと、圭ちゃんはベッドにちょこんと座っていた。
「俺……どこで寝ようか?」
ここまで来てしまってどう接していいのかわからなかった。圭ちゃんに触れたいけど触れてしまったら最後、俺は感情を抑える事が出来るか自信がない。圭ちゃんの決意を無にしてしまうことなんてできないから……
俺は圭ちゃんの横に腰掛け、一応聞いてみた。
「別に……一緒でいいじゃん」
圭ちゃんは俺のTシャツの裾を握り、俺から目を逸らしてそう呟いた。
……どうしよう。俺、圭ちゃん抱きたいよ。
でももう圭ちゃんはそれを望んでいないかもしれない。
「なぁ……圭ちゃん、俺どうすればいい? ……嫌かもしれないけど……俺、圭ちゃん……抱きたい 」
圭ちゃんはポカンと俺を見てから顔を赤くして、俺の胸に顔を埋めた。
「嫌なわけないだろ! 抱いとけよ……もう抱けないんだから……」
小さな声でボソボソとそう言って、また俺の顔を見る。
「てか、抱いてよ……陽介。陽介が満足するまで……俺の事抱いて……お願い……」
……胸が苦しい。
何だこれ……胸がギューって苦しすぎる。
俺は何も言わず……いや、何も言えずに圭ちゃんの事をきつく抱きしめそのまま押し倒した。
「陽介…… 」
俺に抱きつく圭ちゃんが耳元で囁くように俺の名を呼ぶ。
「陽介……陽介……」
俺は圭ちゃんの言葉をこれ以上聞かないように、俺の名を呼ぶその口をキスで塞いだ。
辛そうな圭ちゃんの声なんて聞きたくなかった。
お互い夢中で貪るようにキスを交わす。
圭ちゃんの口内を舌で舐りながら、俺は服の下へと手を這わした。
別に焦っているわけじゃないけど、でもやっぱりもどかしくて焦れったくて……
強引に圭ちゃんの着ているものを剥ぎ取り、俺は直接その柔らかな肌に触れた。
「あっ……陽介……んっ……あっ……」
下着姿になった圭ちゃんの両手を押さえつけると、圭ちゃんは俺から顔を逸らすようにして小さく首を振る。
「んっ……やっ………陽介……」
「やじゃないだろ……圭ちゃん、乳首も気持ちいいんだろ? 感じてよ……もっと」
俺の事だけ考えて……いつもみたいに気持ちよくなって……
俺に抱かれているのにそんな悲しい顔……しないで。
「んっ……まって……んっ……あっ 」
下着の上から硬く勃起している圭ちゃんのペニスを握る。少し乱暴に摩り、脇腹へ舌を這わした。
圭ちゃんは強引な俺の愛撫に体を捩る。
「ん……陽介……んっ……陽介も、脱いで…… 」
下から圭ちゃんがさわさわと俺の体を弄りながらTシャツを捲った。
圭ちゃんに馬乗りになったまま、俺はTシャツを脱ぎ捨てて、また圭ちゃんの下肢に顔を埋める。
「ひぁ……やっ……あっ…あぁ……」
ひくひくと小さく揺れる圭ちゃんのそこを口に含み、激しく扱いた。
「んあっ……やっ………陽介……そんなにしたら、あっ……イっちゃうよ……やっ……やだっ……あぁ… 」
イッていいよ。何回だってイかせてあげる。
「……いいよ。圭ちゃんの飲んであげる……出してよ……俺の口に」
「やだ……まだ……陽介、一緒に……」
喘ぎながら、圭ちゃんは俺の頭を掴んで腰を引く。そして俺の肩を掴み、のしかかってきた。
「陽介も……俺をもっと感じて…… 忘れ……ないで…… 」
囁きながら唇を重ねる。
熱くて深い長いキス……
キスをしながら、圭ちゃんに力強く握られ扱かれると、あっという間に射精感がこみ上げてきてしまった。
「……ダメ……圭ちゃん、挿れたい……挿れさせて…」
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