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第18話 ※

「んっ、ちゅっ……ぷは、キス、きもち、いい……」  濃厚で深いキスを交わしながら、冬夜はアシュレイが服を一枚一枚丁寧に脱がしていくのを焦れた心地で受け入れていた。ジーンズを下着ごと脱がされると、ここまで期待で緩く昂っていた、甘勃ちした性器が現れた。  アシュレイの長い指がそれを撫であげると、ぴくぴくと体を震わせ、甘い悲鳴を冬夜は上げた。 「あっああ…!」 「前より、なんだか敏感になってないか…?」 「ワンナイトだったのに、結局忘れられなかったんだよ…ずっと、毎晩ベッドのなかでひとりで…」 「それは…なんというか、クラクラしそうな情報だ。俺がその場にいなかったのが悔やまれる…」 「その場にいないからするしかなかったんだろぉ……」  何回か性器を扱いてやって、完全に勃起させると、その後ろにある穴に指を滑らせた。 「柔らかい……まさか、ここでも…?」 「あっ、ああん」  冬夜の息が荒くなっていく。不快感なんて微塵もみられない、感じているのは快楽だけ。  抵抗なく入り込んでいく指に、アシュレイは堪らない気分になる。  まだ魔界の黄昏は訪れておらず、バルコニーからは外の白い明かりが入り込み、二人の姿をはっきりと映し出している。  初めて体を重ねたハロウィンの夜とは違い、お互いにはっきりとその姿を視認している。 (アシュレイ……顔、すっごい真っ赤…興奮、してくれてるんだ…俺に…っ!)  指がまたさらに入っていくのを感じる。長い指が、前立腺の辺りを掠めると、一気に上り詰めるような感覚に襲われる。すんでのところで耐えるが、アシュレイは意地悪するようにそこを執拗に擦り始めた。 「ひゃあっ…!!あ、あんっ!ダメ、そこ、押されたら、俺、イ、イク、イっちゃう!」 「なんで遠慮するんだ?イキそうなら、イっても良いんだぞ」 「だめえ……せっかく、アシュレイとまたセックスできるんだから、あ、アシュレイので、イカせて欲しい……」  ここまでずっと、またアシュレイと体を繋げる妄想ばかりしてきた。冬夜としては、何日にも渡る焦らしプレイを受けたかのような気分だったのだ。 「くっ……そんなふうに、露骨に男を誘うようなことを言って…酷くされても知らないぞ…?」  冬夜は、なんだか今にも怒り出しそうな表情を浮かべるアシュレイの顔を見る。  紳士的で、優しいアシュレイが浮かべる、獰猛な獣みたいな顔。冬夜の中に芽生え始めた被虐的な嗜好が、全身の痺れと体内の収縮を生む。 「あひっ!あっあっあっあっ!中、そんなにかき回しちゃ、ああぁ!」  冬夜の中にマゾヒズムが芽生えたのと同時に、アシュレイの中にも目の前の可愛い生き物を、思いっきり快楽によって泣き喚かせたいサディズムが生まれる。冬夜の絶頂を促すように、さらにもう一本増やした指で激しく敏感な穴の中を掻き回す。  冬夜がイキそうになる寸前になって、中を探るのを止めると、ゆっくりと粘液を纏ったアシュレイの指が外に出ていった。 「あっ、アシュレイ…」 「冬夜、入れるぞ…」 「あ、あああ…!!」  にゅるり、と滑りの良くなった後孔に完全に勃ち上がったアシュレイの性器が入り込んできた。  しばらくは動かず、体を一つに繋げた喜びに浸るように、短いキスを繰り返し交わした。 「ん、ちゅっ……は、あ、んむっ…アシュレイ……」  ぎゅうっと、見下ろすアシュレイの頭の後ろに手を回して、抱きしめる。前回とは比べ物にならない幸福感に、眠ってしまいそうだった。 「冬夜…可愛い」 「…アシュレイ、好きだ…大好き」

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