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不屈のラブファイター 2

 翌朝。そんなことは気にもせず、いつものように高杉が部屋を出たところには暁が満面の笑みでお出迎え。 「おはよーございます!今日も一日頑張ってくださいね!」 「あなたに言われなくても頑張りますよ」  またもスッパリ話題を切り、高杉は暁を置いてどんどん歩いて行く。  今日からは裏口で座り込み。営業妨害にならないために。 (早く仕事終わんねーかなー。早く話してえ)  頬杖をついて、至福の表情でそんなことをぼんやり思う暁。しかし何もせず8時間以上待つのは辛いものがあった。  ようやく日も暮れ、そろそろ高杉が出て来てもいい頃だが、一向に高杉は姿を現さない。それどころか、違う人が施錠している。もう中には人が残っていないということか? 「あれ?高杉さんは…」  思いきって聞いてみると、施錠している店員は親切に答えてくれた。 「店長なら30分ほど前に表から帰りましたよ。なんでも本社に寄ってから自宅…あのっ」  最後まで聞かずに暁は走り出していた。  日ごろの疲れがたまり、珍しくその夜高杉は仕事を自宅に持ちかえる羽目になってしまった。  いつもの鬱陶しそうな顔で部屋の前に着くと—―少し離れたところに、暁が膝を抱えて座り込んでいた。  高杉はちらりと暁を見やると、そのまま部屋のカギをあけ、そして中に入ってしまった。  暁は慌ててドアの前に駆け寄り、ドアをばんばんと叩きながら大声で叫ぶ。 「開けてください高杉さぁん!中入れてくださいよぅ!たーかーすーぎーさぁん!!!」  突如、ドアが勢い良く開き、暁の額を直撃した。 「帰れ」 「いやだ」 「帰れ!」 「いやだ!」

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