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第3話
「なっ……何だよ……変な声出しやがって……!!」
「って……そう言っときながらサトウ――お前、勃起してんじゃん……ウケる」
「まあ、でも確かに―――コイツって可愛い顔をしてんだよな~……木須くんが一番だけど……って、おい―――サトウだけじゃなくてコイツも感じてんじゃん?」
ぐりゅっ…………くり、くり……
「あんっ……やっ……やめ……っ……ん……んんっ……」
(ダメだ……ダメだっ……マリョクを―――マリョクを抑えなきゃ……ああ、でもこのニンゲン達――とっても美味しそうだなぁ……)
取り巻き達がオレの体を地面へと押し倒すと―――そのまま白シャツの上からビンビンに尖った乳首に触れてきて、円を描くように指の腹で撫でてきたり、或いは指先で力強く擦ったりと好き勝手に弄ってくる。その度に、半開きになった口からはオレの情けない喘ぎ声が発せられ取り巻き達の動きも大胆なものになっていく。
あまりにも美味しそうなニンゲン達の体から発せられる香りのせいでオレの頭の中は段々と桃色で埋め尽くされていき、チャームのマリョクは何とか抑えているもののオレは腰をクネクネと動かし、わざと自分から胸元をはだけさせ完全に興奮しきって先端からフェロモン(まるでニンゲン界でいうところのミルクのようだ)をピュッピュッと噴出している乳首をあらわにして取り巻き達の男を誘ってしまう。
「こ、この……この……変態野郎が……っ……」
「……やっ……あっ……それ……いいっ…………もっと……してぇっ…………」
と、悪態をつきつつ誰よりも早くサトウがオレのあらわになった乳首にむしゃぶりついてきたためビクンッと大きく体を震わせながらある種の喜びを感じてしまう。
―――しかし、
「ネムくーん…………ネムくーん―――何処にいるの?もう帰る時間――とっくに過ぎてるよーっ……ネムくーん……」
遠くの方からキッスの声が聞こえてきて、オレは真っ青になってしまう。そして、慌てて取り巻きのニンゲン達から離れようともがいてみるが―――なかなか上手くいかない。
「おい―――木須くんにバレないためにも……大声を出すんじゃねえぞ?」
「えっ……おい―――マジで、マジでヤるの?サトウ、お前―――もしかして……コイツのことっ……」
「ば……ばかっ……んな訳ねえだろ―――ただ……その……これは単なる遊びだ……」
「しぃーっ……おい―――木須くんに聞こえちまうだろうが……サトウ、お前の方がよっぽどバカなんじゃねえの?」
と、笑いながら会話をして―――取り巻きのニンゲン達ははしゃいでいる。勿論、キッスにバレたら大変な事になるとか、キッスは意外と執念深いからオレを見つけるまでここにいるつもりだろうとか―――色々な不安が付きまとってきたけれど淫魔の本能ともいえる【性欲】には抗えきれずに自分から衣服を脱いで目の前で興奮してるニンゲン共を誘うように身をクネらせるオレなのだった。
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