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第3話
「…オレは、束縛されるのが嫌いだから…」
納得していないことを伝える。
「君の行動全てを束縛する気はないよ…ただ、私も高額を払って手に入れたものだから、それなりのルールを決めさせてもらう」
「ルール…」
「まぁ、そこへ座って説明しよう」
そう椅子を促してくる。
アキラが座ってからフミヒコも席につく…
座ると、しばらくして執事のようなヨーロッパ系の外国人男性が飲物を運んでくる。
「ワインは好きかい?」
そう尋ねてくるフミヒコ。
「…好き、だけど…」
アルコールは、身体にまずい…
「あぁ、君はまだ未成年だったね…大丈夫、ここには叱る者はいない、遠慮はなしだよ」
フミヒコはそう違うふうに受け取り促してくる。
目の前の綺麗なワイングラスに少量汲まれる赤ワイン…
「……」
「君との出会いに乾杯…」
グラスを持つとそう囁く。
そういう仕草が良く似合う男だ。
「……」
考えたが…少しだけならという気持ちでグラスを手に持つ…
「乾杯」
グラスを重ね、一口飲むアキラ。
「…おいしい、」
ポツリと呟く…
それを見て優しく微笑み…
「私は、BOUSのファンでね…攻め専門の気に入った性優には私の店でホストやAV男優として何人か働いてもらっている…」
きちんと説明をはじめるフミヒコ。
落ち着いた話し方に自然と耳を傾ける。
「……」
会話は成り立つ…
フミヒコという人物は、そんなに思っていたほど人格はおかしな人物ではなさそうで…
「そして、受専門者の中でも特にそばに置いておきたい性優をこうして譲り受けているんだよ…君はBOUSでも珍しいハーフだからね…とても美しい瞳だ」
そっとアキラの前髪に触れ…深緑の瞳を慈しむように見つめる。
「……」
「あぁ、一応、私の管理する会社ではゲイVideoなんかも撮ってはいるが、サクヤを働かそうという気は全くないから安心してくれ…君は特別だから他に渡すのは惜しいからね…」
フミヒコは少し間をあけて、再び説明をはじめる。
「今、君の他に四人、継続して付き合っている性優がいる…日替わりで、個々のマンションに通うようにしているんだ…それが私の楽しみになっている」
「……」
それを窺うように聴く…
「日曜日は私の都合で予定は組めないが一週間から…差し引いても二日ある。サクヤとは週二日、時間をとるから、その曜日は何があっても空けておくように…時刻は定められないから、必ずマンション内にいることが約束だ。大体は仕事が終わったあと泊まり込みで会いに行く…」
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