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第27話

その表情もすべて可愛くて、手を握り唇にキスを落とす。 愛しくてしかたない… 寄り添い、しばらくそのまま、呼吸を整える二人… 身体に力が入らず、動かすとジンと痺れる感覚が残る指… 脱力感からアキラはゆっくり瞳を閉じてしまう。 「布団いこう…」 みずきは優しく囁きアキラを抱き上げる。 いつもより激しくしすぎてしまった自覚はあるので布団で休ませようと動く… 「みずき、平気だから…降ろして…」 アキラはややかすれた声でみずきに言う。 「…触れていたいから」 優しく囁き返す。 アキラをしっかり抱き寝室へ… そして、そっとベッドの上へ横にする。 「…ありがと、」 瞳を重ね、ぽつりとお礼する。 「いや、…隣、寝てもいいか?」 自分も一緒に寝てもいいかを、やや遠慮気味に聞く。 「ふっ…」 身体まで重ねた仲なのに、わざわざ聞くみずきが可笑しくて… 吹き出すように笑ってしまう。 「アキラ…」 「聞かなくても、好きにしていいって…」 囁くような声で伝えるアキラ。 「ありがとう…」 みずきはそう微笑むと… アキラに布団をかけ、いったん離れようとする。 「どこ行く気?」 ぽそっと首を傾げながら聞く… 「何か着る物を取ってくるよ…」 裸のままのアキラと自分だから… 「いいって、身体冷えない内に入って…」 アキラはそうみずきを布団へ招く… 「いや…その、…アキラの格好は刺激が強すぎるから…だから、…それに、風邪をひくといけないし…」 ドキドキして、裸体のアキラを直視できない。 逃れるように視線をさ迷わせながら言うみずきだが… 「いいって…お前が気の済むまで…していいから…」 我慢させて…つらい思いを沢山させてたんだから… もう我慢しなくていい… 今は…

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