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第53話※

「お前が…そんなだから…」 アキラは少しうつむいて呟き、みずきのむきだしの肌に触れ、肩にすがりつく… 「えっ、アキラ!?」 「オレは、いたって元気。真に受けんな!」 ややうろたえるみずきに、そう言って、アキラは間をあけず、みずきにキスをしかける。 相手の熱を感じながら…甘いキス… こうして触れ合っている間は…色々なこと… 忘れていられるから… 「アキラ…」 そっと抱き寄せて… 優しく口づけを続けるみずき。 その流れで再びアキラをソファに押し倒す… そして綺麗な深緑の瞳を見つめ… 「…いいのか?」 みずきは、本当に?というふうに、ぽそっと聞く… 「…聞くなって、ばか…」 みずきの肩に触れながら…吐息で囁き誘うように伝える。 「アキラ…」 その言葉を聞き、可愛いアキラを見つめ…全身に熱がかけるような感情が溢れ… 「…愛してる、アキラ」 自然と笑顔が零れるみずき。 優しく触れ… 色白で華奢なアキラを愛おしく腕に抱いていく… 柔らかく口づけしながら、羽織っている前のボタンを解いていき… 色白の肌が露わになる。 その肌を指でなぞり、ピンク色の突起にたどり着き細やかに刺激を与えていく。 「んっ、みずき…」 与えられる快感に、ぴくっと反応しながら… 優しく触れてくれるみずきの頬へ触れて名前を囁く。 「アキラ…」 優しい眼差しで見つめてくれる。 オレを、見てくれる…。 そんな存在、今までいなかったから… 「…みずきは、出会った時から不思議だった…」 みずきの髪を撫でながら…ぽつりと呟く。 他の先輩みたいに、馴れ馴れしく触ってこなかった、SEXを求めてこなかった… カラダが目当ての奴らばかりだったのに… 思い返せば… みずきは… 欲が優先するBOUSの常識からは外れた存在だった… 真面目すぎるから。 「ん?」 「今だって、不思議…」 なんでオレなのか… 簡単に裏切る人間に、なんでそんなに優しくできるのか…

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