「だから大人になって、大切な人を守っていけるよう、もう、間違えたくはなかったけれど…アキラをタツ達から守りきれなくて、俺は悔しくて…情けなくて…」 「みずき…」 「今度は絶対に守ってみせる、助けてみせる、フミヒコとかいう野郎からアキラを助けて、アキラの自由は俺が守るから…」 真剣な眼差しで話す様子に少しどきりとしてしまうが… 「みずき…」 「もう間違えたくない」 「…うん、でも、既にひとつ間違えてるよ」 みずきの想いを知っても素直に受け入れられない自分… 「えっ、何を？」 「守るべき相手」 「え？」 一瞬、何を言われたのか分からず聞き返してしまうが… 「……ふふ」 アキラは答えず微笑む。 「間違えていない」 はっと、 アキラの言いたい意味を理解して、はっきり言い返すが… 「大間違い、みずきにはもっと相応わしい人が現れるから」 「アキラ…」 「本当に、不思議…」 「なぜ？俺のどこが不思議？」 「んー、オレに優しいし、守ろうとしてくれるし」 「それは好きだから」 「みずきは、愛してるってイれる前から言うし…終わってからも言うし…」 「え？」 「普通言われないから」 「何を？」 急に何を話だすのかと首をかしげる。 「昔…BOUSで言われたことがあって…」 みずきが昔のことを話したので、お返しのようにBOUS時代の昔話を思い出しながら伝えはじめる。 「……」 「みんながオレに『愛してる』って言う理由…、SEX中に愛してるって言えば、ソコが締まるって、意識してなかったけど、オレってそうらしいんだよな、そう思って考えたら、愛してるってイれられてる最中しか言われてないって気づいて…」 「……」 「オレも、本気にしてた時期もあったんだよな…」 そう思い出すように呟く。 本当に愛されているんだと、愛されてるから抱かれてるんだと…