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第77話

「………」 「だから何、答えろって…黙ってちゃ分からないだろ!」 あまりに長い沈黙だったので少しキツめにアキラは言葉を出す。 「……かれようか…」 ポソっと言葉にする。 「え?」 「…別れよう」 「はぁ?」 みずきの言葉が信じられなくて、驚き聞き返す。 「…アキラは…ずっと、俺と別れようと…していたよな、今度も、俺が腑抜けだから…一緒に住んでくれると…」 アキラをきつく抱きしめたまま…耳元でつむぐ言葉… 「みずき?」 「…俺はアキラに支えられてばかりだ…それが情けなく思えて…」 「急に、何言ってんだよ…みずき?」 「…俺は、今のままじゃ…アキラと付き合っていくことが出来ない…」 自分はフミヒコに金を返す為、ホストをするだろう… けど、アキラと付き合いながらそんな仕事…したくないから… 「待てよ、フミヒコに何言われたんだ?おかしいだろ?そんなの…みずき、オレはお前と決めた通りにするために、フミヒコに話しをつけたんだから…勝手なこと言うなよな!」 抱きしめているみずきから逃れ、怒ったように言葉を出す。 「……」 うつむいてしまうみずき。 「…何、ヘコんでんだよ…オレにもわかるように説明しろって!…何言われたんだ?」 なんだか元気のないみずきに…アキラは諌めるように言ったあと、少し口調を和らげて聞く… 「…俺は、アキラに見合う人間じゃない…そう言われた…金もないし、仕事も…学歴も、すべて駄目で…幸せにすることは出来ない…と」 ポツリぽつりと答える。 「フミヒコさんが…そう言ったのか?」 「……」 俯き短く頷く… 「だから、別れるって?」 「……」 自分から言ってしまったことだけれど…その質問には頷けない… 「……じゃ、別れる?」 意地悪に問うアキラ。 「……」 やはり何も答えられない… 本当は別れたくなんかないから…首さえも振れない…

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