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第87話
「でも、アキラが相手してくれないからなぁ…先は分かんないよ~、ヨシって面白いし、付き合いやすいし」
少し挑戦的に笑う。
「ル、ルード…」
「なんてな、持って行くよ!」
ルードは、軽くアキラの頬にキスして、出来た飲物を運んでいく…
「…ルード、」
ルードの言動に少しだけ動揺してしまったアキラ…
軽く息を付いてみんなのいる場所へ戻る。
それから、ルードが作ってくれた昼の中華丼と餃子、スープ、サラダなどを食べてリビングでのんびり話しをしている四人。
「そうそう、すっげーつきまとわれてさ…」
ルードが最近の出来事をみんなに話して聞かせている。
「ストーカーだろ、もうそれは、最悪だな!」
ヨシが言葉を返している。
「ルードはモデルしてるからな、気をつけろよ…何するか分からないからな、そういうヤツらは…」
アキラも答える。
みずきは話を静かに聞いている。
「殺されるかもしれないぜ、」
ヨシがおどすように続ける。
「そこまで危なくないと思うけど…ヨシとかストーカーされた経験有る?」
「俺?俺は…そんなでもなかったなぁ、似たようなことはされたけど」
首をかしげながら答えるヨシ。
「お前は、ストーカーする方だったんだろ…」
アキラがぼそっと言うと…
「ンだと!」
ムカっとヨシは言い返し睨むが…
「アキラは?」
そんなヨシをなだめながらルードはアキラに質問する。
「…オレ?まぁ、中、高と、つけられたりするのは結構あったな…」
アキラは何気なく話すが、みずきとルードは興味深々に聞く…
「やっぱり、そんだけ綺麗な姿だもんなー、」
ルードは納得するよう頷く。
「……」
みずきは黙っているが…
「…フン、自分から誘ってんだろ、」
ヨシは仕返しとばかりにトゲトゲしく言う。
「だれが…!」
ムっとするアキラだが…
「STOP、STOP…。アキラ、今でもつけられたりする?」
ルードは止めながらさらに質問する。
「最近は、ないな…多分ひとりで出歩くことが少なくなったから…」
そう、首を傾げながら答える。
「そっか、恋人の存在ってすごいな、やっぱ!」
うんうん、と納得するルード。
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