92 / 207
第92話
『何じゃないでしょ!何回も連絡してるのに全然出ないし…いっとき携帯も繋がらなかったし、音信不通にならないでって云ってるのに…』
「はいはい、説教はいいよ、心配しなくても生きてるし…」
『アキ兄!』
お気楽に言うアキラにコウジは怒るが…
「はは、分かったってゴメン、アリガト…」
心配かけたコトだけ早めに謝るアキラ。
『…う、まぁ今度はちゃんと連絡してよ?』
「おっけー、で何か他に用があるのか?何回もかけてきて…まさか説教するためだけなわけないよな…」
アキラはわざとらしく聞いてみる。
ルードも傍で様子を見ているが…
ヨシはつまらなくなったのかみずきの横に戻りみずきに話し掛けている。
電話の内容も気になるみずきだが、ヨシにちゃんと返事をしている。
『…うん、つまらない用事、アキ兄、これから云うこと、断ってね』
コウジはいきなりそう切り出す。
「は?」
『瞬がまた…唐突な事を言い出して…伝えないと許さないって感じになってて…瞬のいつもの気まぐれだから、付き合わなくていいから断ってね!』
「はは、今度はなんだよ…」
アキラは笑って軽く聞いてみる。
『…温泉いかないかって、アキ兄たちも誘って…瞬が…』
「温泉?」
『なんか、瞬の家の知り合いで、個々の部屋に貸し切り露天風呂がある宿があって、アキ兄の友達も誘ってみんなで行こうって…卒業旅行も兼ねてっていうけど、僕たちはもう卒業旅行は行ったし、風呂だけの為にみんないかないでしょ、来週の連休で急だし、無理だよね!』
コウジは断ってと言わんばかりに聞いてくるが…
「ふーん面白そうだな、露天風呂なんか行ったことないし…」
アキラは首を傾げながら答える。
『えっ…待って、行く気?』
「そーだけど?みずき、来週の連休って仕事だっけ?」
『アキ兄、困るよ断って!』
「なんで?」
『色々と事情が…』
コウジの言葉が途中で切れ…
電話の奥で『ただいまー』と明るい声が…
『あっ帰ってきた!じゃ、またかける…』
コウジは慌てて切ろうとするが…
「待て待て!切るなって」
まだ聞きたいことがあってそれを止める。
『え?何?』
切るタイミングがズレたコウジ…
聞き返していると…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スナなれ読んでくださってありがとうございます!
すみませんこちらにも一応お知らせ挟みます!
先週から練習で書いておりましたコンテスト参加短編獣人オメガバース無事完結いたしました!下手くそですが自分なりに楽しんで書けました^ ^詳しくはアトリエブログにリンク貼ってます(*⁰▿⁰*)
タイトル【還れぬ森のΩとΩと獣人α】
優しく不器用な狼系獣人α×不幸境遇でも強気な人間Ω、そして言葉が話せない半獣人が出てくるお話になります。26話完結です!
すでに読んでくださった方、リアクションや評価お気に入りなど本当にありがとうございます(〃ω〃)つまらなかったらすみませんm(__)m
20190313悠希乃諒。
ともだちにシェアしよう!