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第96話
「な、必然的に決まってるよ」
「…うん、そ、だな…ルードがいいなら」
ルードの明るい言い方に、こだわりも少し和らぐアキラ。
「俺は誰とでもいいけどな!それに、どーせどこかの部屋で集まって騒ぐんだろ?」
思い浮かべてルードはわくわくしながら言う。
「それもそっか…せっかく行くんだし楽しまなきゃな…」
何気にみずきと視線が合って微笑む。
「そうだな…」
その可愛い笑顔にどきっとしながらも柔らかく頷くみずき。
その後、四人は…色々話しながらのんびり過ごして、夕方6時頃にはルードの作った夕食を食べ終える。
「じゃ、オレたち出るから、みんな解散な!」
アキラは食器を片付けながら話す。
一緒に食器洗いをしているルードとみずき。
一応ヨシも食器を運ぶ手伝いをしている。
「え?アキラたち、今からどっか行くの?」
ルードが不思議がって聞くが…
「ん、おシゴト…」
「え?何の?」
「コンビニ店員」
「えーっアキラが?」
「そう、すぐ近くだから、なんか買って売上貢献ヨロシク!」
軽く宣伝するアキラ。
「はは、じゃ、みずき、アキラと一緒に働いてんの?いいなー」
「ルードは年齢的にコンビニは無理だな…」
みずきが首をかしげ答える。
「中1じゃ、ほとんどのバイト無理だろ~、俺ならヨユーで雇ってもらえるぜ」
ヨシも話しに入ってくる。
その言葉にアキラが、来んなよ!と言い返しているが…
「むー、悔しいな、俺もヨシやみずきとかと同じ年だったら良かったのに…」
ルードがひがむように言葉を出すと…
「それじゃ…きっと出会ってないよ、オレたちは…」
優しく笑ってルードに言うアキラ。
いろんな偶然が重なって出会えたんだから…
「そっか…チェっ」
ルードが軽くすねているが…
「それにしてもコイツがレジなんか出来んのか?不器用そー」
馬鹿にしたようにヨシがアキラを見下ろしてからかう。
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