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第110話
「内緒!」
アキラは笑って瞬に言う。
「もう!アキ兄は僕のそば離れないで!」
コウジはアキラの腕をぎゅっと捕まえて歩く…
瞬助に近づけたくないから、フラフラしているアキラを束縛することにするコウジ…
「仲良し兄弟、2ショットだ~可愛い~」
ルードは喜んでるが…
みずきはアキラを取られて微妙…
「仲良しっつーか…牽制されてるだけだよな…オレ」
アキラはそう苦笑いする…
瞬助はその様子を見て少し考え、斜め後ろに行き…
「くすのき!!」
といきなり呼んでいる。
「はい!?」
「は?」
その呼びかけに、コウジは驚いたように答え振り向き、アキラは何?と同時に振り向く…
「あー快感っ!言ってみたかったんだ、二人並んだときに苗字で呼んで二人を振り向かせる!大成功っ!」
任務成功してかなりご満悦の瞬助。
「アホか…」
呆れるアキラだが…
「な、僕たちで遊ばないでよ!もう!」
コウジは怒って言い返す。
「悪い悪い!」
瞬助は笑ってごまかしている。
「そっかー、アキラとコウジって兄弟だから名前一緒なんだ」
今更、納得しているルード。
「さ、行くぞコウジ!」
瞬助は、アキラにくっついているコウジの手をとり、声をかけている。
「瞬は向こう行ってよ!」
アキラを捕まえている意味がなくなる!と突き放すコウジ。
「酷い!聞きました!?彼氏に向かって…」
瞬助は同情してもらおうと、みずきたちの方へ行く…
「つーかさ、アレ冗談だし…幸田クンの所に行くべきだとオレは思うぞ?」
アキラはコウジを見て話すが…
「アキ兄は綺麗なんだからシャレになんないよ…」
特に瞬には…と疑わしく顔をしかめるコウジ。
「…好きでこういうナリじゃないんだけどな…」
アキラはひとつ息をついてコウジに言う。
「……ごめん、アキ兄」
同じ悩みを抱えてるからそれはよく分かるコウジ…
確かにそうだよね…と、謝っている。
「コウジは素直で可愛いよな…」
そんなコウジを見て、にやーっと微笑みながら言うアキラ。
「なっ、可愛いとか言わないでよ!」
「ほらほら、彼氏の所に戻らないとオレがコウにキスしちゃおー」
アキラはマイペースにからかって、コウジにキスしようと顔を近づける。
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