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第140話

「んだと、」 やはり喧嘩になってしまうアキラとヨシ。 「どうしたんだ?」 危惧したみずきが、卓球を中断して聞きに来る。 「ん、べつに、こいつの声がバカでかいだけだって、みずきは卓球してろって」 アキラはそしらぬ顔でいい…みずきを卓球台に戻す。 心配ながらも、みずきはまた卓球をはじめる。 「ったく、ムカツク…ふつーに会話しようとはおもわねーのか、このヘソ曲がりヤローが!」 言いなりになるみずきを見て面白くないと思いながら…フンと鼻を鳴らすが… 「話すことがないし…」 軽く首を傾げるアキラ。 「じゃ、気になってたこと、聞いていいか?」 ヨシは軽く尋ねる。 「ヤダ…」 「ほーら会話拒否、」 じーっと見ながら言うヨシに… 「わかった、何?」 仕方なく、首を傾げ聞くアキラ。 「なんでみずきんトコ出たんだ?お前」 そんな様子を見て、ふっと笑って聞く。 「…みずきから聞いてない?」 「アイツは、色々あって移ったとしか言わないし…」 「…あの家に、タツたちが暴行撮影にきたんだよ、」 「え?なんで…」 「トップの策略にはまって…みずきも傷つけたし、オレも…、だから戻りたくなくてあのアパート出た…」 重く息を吐きながら話すアキラに… 「マジかよ…」 驚きながらやや真面目に呟く… 「ってのが建前かな、」 付け足すように言うアキラ。

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