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第148話
「えっ!?大丈夫っすか?お兄さん!」
慌てて倒れそうなアキラの身体を支える瞬助。
「ごめ…ちょっと、」
瞬助の腕をかりながら…目を閉じ、その場へ座り込む…
「…大丈夫ですか?本当に…あ、彼氏さん呼んできましょうか?」
思いついたように言う瞬助だが…
「いい、すぐ治るはずだから…」
きっぱり断るアキラ…続けて…
「幸田くんも戻っていいから…」
「いえ、気分が悪いなら付き添ってますよ…いちおうこれでも医者のたまごっすから…」
ほっとけません、と優しく微笑む…
それを聞いて…
「……じゃ、…部屋まで、」
アキラはぽつりと頼む。
「おっけーっす!…立ち上がれますか?」
快く頷いて…瞬助はアキラを支えながら聞く…
「うん…」
短く頷いて…
アキラは瞬助の手をかり立ち上がる。
「…お兄さんって本当に身体弱かったんですね…」
ゆっくり部屋へと歩きながら瞬助は聞く…
「ううん、違う…たぶん薬の副作用…」
ふらつく頭をかばい、緩く首を振りながら…
ぽそっと答えるアキラ。
「…え?」
「さっき飲んだ薬…飲みあわせ、悪かったんだと思う…だからすぐ治るから…」
みずきと散歩に行く前にひそかに飲んだ薬が…
新しく処方された薬といつも飲む感冒薬系の薬を一緒に飲んでみたから…
そのせいだろう。
「そうっすか…」
心配しつつも頷く瞬助。
しばらく歩いて、アキラとみずきの部屋にたどり着く二人…
アキラを椅子に座らせて…
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