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第151話

「約束、というかお願いされたから…」 「アキ兄に?」 「……」 素早い問いに頷いてしまう瞬助… 「だから言えません!」 拒否する瞬助だが… 「そこまで言っといて言わないなんてないよ!」 「んな、」おまえが言わせたんだろ~と言い返している瞬助に… 「アキラは何を言ってたんだ?」 みずきも気になり問う。 「う…」 みずき相手では強く言い返せず詰まる瞬助。 「みんなで旅行にきてるんだから、隠し事はなしだよ?」 ルードも話に入ってきて言う。 「だから、隠してるわけじゃ…」 困ったように呟く瞬助だが… 「瞬…」 コウジが促すように名前を呼ぶと… 「…じゃ、みんな…俺の信用に関わるから、俺が言ったことはお兄さんには言わないでください…というか、知らない振りをしてください…」 瞬助はみんなに囲まれて責められているような気分になり、仕方なくそうみんなにお願いして話すことにする。 「うん」 「…わかった」 みんな、瞬助の言葉に頷いて聞く体制になる。 「実はさっき廊下で、お兄さんを見掛けたんですけど…なんだか体調が悪そうだったので…」 「えっ、」 それを聞いて一早く反応するみずき。 「部屋まで送っていった時に、みんなには言わないでくれってお兄さんにお願いされたんです…」 「うーん、アキ兄らしいかも…」 首を傾げ、コウジは呟く…

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