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第157話
「そっか…本気で人を好きになるって難しいんだな…俺とかマジって思った相手いねーし、マズいよなこれも…」
ヨシも軽く苦笑いして言う。
「ヨシは慌てなくても大丈夫だろう、よくモテているようだし…」
「いやいや、んなことはねぇって、まぁ仕方ねーかな、俺が今はみんなで騒いでる方が楽しいって思ってんだから…」
「ヨシらしいな…」
やわらかい表情で頷くみずき。
「みずきもゲームしてみるか?」
一通りゲームを遊び終わったのか、ヨシは隣で見ていたみずきを誘う…
「いや…すまない、やはりアキラが気になるから…」
「見てくる?」
「あぁ…すまない、」
「あやまんなって、みずきって、ホント恋人大切にするよなー、見習わないとな~」
ヨシは感心して言う。
みずきは首を振っているが…
「…皆の言うように、…アキラをそっとしておこうと離れてみたけれど、姿が見えないと気になって、やはり同じ空間にいたいと思ってしまう、俺は、おかしいだろうか…」
「…いいんじゃねーの?ま、相手の受取方次第だろうけど」
「…父親も」
「え?」
「それで失敗しているから…好きな人を束縛しすぎてしまう、まぁ、父親は思うようにならないとすぐ暴力を振るっていたから余計だめだったんだが…」
「…ふむ」
みずきの話に頷いて聞くヨシ。
「息子は父親に似てくると言うだろ?…アキラに手を上げてしまったこともあるし…だから、父親のように失敗したくないから…強引になれないんだ…」
あまり強引に束縛すれば、相手は逃げてしまうから…
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