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第159話
「んー、ちょっと眠たくなっただけ、さっき少し横になってたから平気」
そう微笑むアキラ。
「無理はするなよ…」
「してないって、だから一人休憩してたんだし、みずきも気にせず行けばいいから…」
アキラは少しつんとして言い返す。
「……アキラは、一人になりたがるけれど…俺がいては休めないか?」
ふと心配になり聞く。
「え?」
「俺は…アキラと一緒に居たいし、側で見ていたい…けれどアキラがそれをうっとおしいと思うなら…向こうに行くから…」
これ以上アキラに嫌われないように…そう気遣ってしまう。
「……うっとおしい」
考えるように、ぽそっと呟く…
「え…」
「なんて、思ったコトないって…」
すっとみずきを上めづかいにみて…そう答える。
「アキラ…」
そんな姿にどきっとしながら…名前を呼ぶみずき。
「…オレは、単に…」
また斜めに視線を落としながら…
「うん」
そっと座っているアキラのそばに行き…片ひざをついてアキラと視線の合う位置でコトバを待つみずき。
そのみずきに瞳を重ねながら…
「……みんなに気を遣わせるのがイヤなだけ…旅行に来てせっかく楽しんでるのに体調わるい人いたら気にするだろ?そしたら思い切り楽しめなくなるから…」
みずきにはアキラなりの理由を伝えてみる。
「アキラ、そんなことは…」
「…みずきだって気にしてるだろ?」
「それは気にするよ…でも、気にする事が楽しめていないということにはならない、俺はアキラのそばにいられたら幸せだから…」
みずきはアキラの横髪に優しく触れながら答える。
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