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第161話

「そかな…ふつーのひとは、急に抱きついたりしないと思うけど…?」 みずきと瞳を重ねて聞いてみる。 「アキラは…俺の、恋人だから…俺に、抱きついてきてもいいんだ…」 優しく抱きしめ返しながら…みずきは願うようにささやく… 「…そっか、」 「…だから、俺以外には、抱きつかないでほしい…」 恋人であることを否定されなかったことに内心ほっとしながら…続けて頼むみずき。 「そんなこと、しない…誰にでも抱きついてたら、それこそ変態だろ?」 「…あぁ、アキラはしないよな、ごめん、動揺してるんだ…アキラが触れてくれるから…嬉しくて」 「…ぶっ、なんだよそれ…、でも、色々試したいかも…」 アキラは吹き出し笑いをして、またからかうようにみずきに言う。 「え?」 「どうすればみずきがいちばん喜ぶのか…」 瞳を重ね、少し首を傾げて笑って零す言葉。 「アキラ…俺は充分喜んでるよ」 「いちばんが知りたいんだよ」 そんなコト…聞かなくてもワカルけど… 「ありがとう…アキラが、そばに居てくれることが…一番嬉しい」 みずきはアキラをぎゅっと抱きしめて…そうささやく。 「好きじゃなくても?」 嫌われててもそばにいて…幸せなのか… 「…好きでいてくれること前提で…」 そばに居てほしい… 「ふ、案外欲張り?」 また、笑ってからかうアキラ。 「あぁ…俺は欲張りだよ、アキラの恋人でいたいと願っていること自体…欲張りだろう」 「なんで?」 可愛らしく首を傾げるアキラにドキドキさせられながら、みずきは優しく答える。 「…アキラは、俺にとっては、そういう存在だったから…」 「?」 また、ちいさく首を傾げる。 そんな仕草も可愛くて…

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