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第164話

夜11時がきて、とりあえず個別風呂に入ろうということになり、コウジたちも各部屋に帰っていく… 「アキラ、風呂入ったあとまた来る?シュンはくるってー、」 ルードが軽く聞いている。 「んー、オレはそろそろ寝るよ、楽しかった。じゃな、おやすみ~」 軽く手を振り微笑んで答える。 「おーおやすみ~また明日!ってことはみずきも来ない?」 手を振りかえして、セットなみずきにも聞く… 「あぁ、俺も寝るよ…おやすみ、またな」 頷いてみずきもアキラに付き添い部屋をあとにする。 「…けっこう遅くまで遊んだな」 いつもならアキラは寝ていることもある時間だから… みずきはアキラが心配だったがストレートに聞くと、また怒らせてしまってはいけないのでそう聞いてみる。 「そだな、でもアイツらまだ遊ぶ気だったな、すげー」 機嫌良く頷くアキラ… 「あぁ、元気だよな…」 「ま、楽しかったけど、特に最後の幸田君の恐い話が面白かった」 「あぁ、恐かったな…」 「恐かったんだ…?」 ちらっとみずきを見て聞くアキラ。 「アキラは恐くなかったのか?」 「恐いって云うか…まぁ、実際体験したら恐ろしいかもだけど、オレ的には、お化けよりも人間の方が実際恐い目あわされてるからな…人間の方が恐いよ」 そう平然と話す横顔を見つめ… アキラならではの深い言葉に…頷いてしまう。 「……そうか、」 「……オレが死んだら、みずきのトコに化けて出ようか、みずき怖がらせてやろー」 からかうように何気に言うアキラ。 「アキラ…死ぬなんて言わないでくれ…」 「でも、ひとはいつか死ぬよ?オレもお前も、避けられないことだし…」 「そう…だけれど、」 言葉にしてしまうと恐い…

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