173 / 207

第173話

「あぁ」 みずきも素早く私服に着替えて…アキラが戻ってくるのを待って、一緒に食事の用意されたホールへと赴く。 「あれ、まだ誰も来てないな…」 広い座敷部屋の幸田様と札のついた6人分の朝食が用意された机までくるが、誰も居ない様子。 「あぁ…まだ寝ているんだろうか…」 首をかしげていうみずき。 「起こしにいこっか~」 にっと笑って面白そうに言うアキラ。 「えっ…」 「といっても…コウたちんとこ押しかけるのは気がひけるなぁ、取り込み中だったら悪いしなー」 首を傾げて微笑みながらそんなことをいう。 「アキラ…」 アキラのコトバに苦笑いなみずき…すると後ろから聞き慣れた声が… 「アキ兄ぃ…なんだって~」 聞きづてならないとコウジが怒る。 「お、なんだ起きてきたのか、ってなんか機嫌悪い?」 「おはよーございますっお兄さん彼氏サン!」 ひょこっとコウジのあとから現れ、明るく挨拶する瞬助… 「幸田クンか、おはよ、朝から元気だな、」 アキラが感心して挨拶を返し…みずきも瞬助に挨拶している。 「いやーさすがに眠いっすけど、もっと元気なヤツいるっすよ」 瞬助は頭をかきながら振り返る。 「元気なヤツ?」 瞬助の視線を辿ると、そこには… 「アキラ~みずき~おはよー!」 笑顔でおおきく手を振るルードがいた。 「おはよー、ルードのことか、結局何時頃まで起きてたんだ?オマエら…」 手を振り返して、聞くアキラ。 「えーと、けっこう遅くまで起きてたよな、俺と瞬助とヨシ…」 ルードは瞬助の近くにやってきて話し掛ける。 「そうそう、二時ごろだっけ?」 首を傾げながらルードの質問に答える瞬助に… 「三時だよっ!」 なにやら怒って、訂正するコウジ。 「…コウ、なに怒ってんだよ?」 なんだかやはり機嫌わるいコウジ、アキラは首を傾げて聞いてみる。

ともだちにシェアしよう!