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第173話
「あぁ」
みずきも素早く私服に着替えて…アキラが戻ってくるのを待って、一緒に食事の用意されたホールへと赴く。
「あれ、まだ誰も来てないな…」
広い座敷部屋の幸田様と札のついた6人分の朝食が用意された机までくるが、誰も居ない様子。
「あぁ…まだ寝ているんだろうか…」
首をかしげていうみずき。
「起こしにいこっか~」
にっと笑って面白そうに言うアキラ。
「えっ…」
「といっても…コウたちんとこ押しかけるのは気がひけるなぁ、取り込み中だったら悪いしなー」
首を傾げて微笑みながらそんなことをいう。
「アキラ…」
アキラのコトバに苦笑いなみずき…すると後ろから聞き慣れた声が…
「アキ兄ぃ…なんだって~」
聞きづてならないとコウジが怒る。
「お、なんだ起きてきたのか、ってなんか機嫌悪い?」
「おはよーございますっお兄さん彼氏サン!」
ひょこっとコウジのあとから現れ、明るく挨拶する瞬助…
「幸田クンか、おはよ、朝から元気だな、」
アキラが感心して挨拶を返し…みずきも瞬助に挨拶している。
「いやーさすがに眠いっすけど、もっと元気なヤツいるっすよ」
瞬助は頭をかきながら振り返る。
「元気なヤツ?」
瞬助の視線を辿ると、そこには…
「アキラ~みずき~おはよー!」
笑顔でおおきく手を振るルードがいた。
「おはよー、ルードのことか、結局何時頃まで起きてたんだ?オマエら…」
手を振り返して、聞くアキラ。
「えーと、けっこう遅くまで起きてたよな、俺と瞬助とヨシ…」
ルードは瞬助の近くにやってきて話し掛ける。
「そうそう、二時ごろだっけ?」
首を傾げながらルードの質問に答える瞬助に…
「三時だよっ!」
なにやら怒って、訂正するコウジ。
「…コウ、なに怒ってんだよ?」
なんだかやはり機嫌わるいコウジ、アキラは首を傾げて聞いてみる。
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