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第174話
するとコウジはアキラの手首をわしっとつかんで引っ張っていき瞬助たちから離れる。
「わっあぶね…」
急に引っ張られ少しフラついて声を出すアキラ。
隣に居たみずきも驚くが、ついていけず置き去りだ…
コウジはなんだか怒り心頭な感じでアキラに話し出す。
「…もう、聞いてよアキ兄、僕早く寝たかったから先に寝てたのに、夜中の三時にハイテンションで瞬助がもどってきて僕を起こすだけ起こして瞬助はさっさと自分だけ寝てるんだよ、どう思う!?アキ兄っむかつくよねッ!」
「はは…まぁまぁ、確かに…夜中に起こされたらハラたつよな…」
アキラは怒るコウジを苦笑いでなだめる。
「でしょっ、僕は起こされてなかなか眠れないのに爆睡してる瞬をみてたらブン殴りたくなったよ!本当に!」
右手にぐーをつくって言うコウジ…
「それはやめとけ、致命傷になるから…」
アキラはそう茶化す。
「もう、しないけどね…ふぅ話したらすっきりしたー」
アキラのコトバに顔をしかめるコウジだが、不意に吹っ切れたように笑顔になる。
「はは、よかったな…」
なんだかな…と笑うアキラ。
少し気が晴れたコウジはアキラと一緒にみんなのところへ戻ってくる。
「どーしたんだ?コウジ…?」
心配してルードが聞いてくる。
「ううん、ごめんね」
ルードに笑って返すコウジ。
朝から機嫌がわるかったコウジを見ていたので瞬助もその笑顔を見てちょっと安心しているようだ。
「ていうか、ヨシのヤツはどーしたんだ?」
そういえば一人足りない、と気付いて聞くアキラ。
「あーアレは無理無理。全然起きない、蹴っても起きなかったし…」
そうとう起こそうと奮闘したらしいルード、諦め口調でいう。
「蹴ったのか…」
みずきがぽつり…
「全然起きないからちょっとやけで…手加減はしたよ!まぁヨシって朝よわいからな、いつも朝メシ食べないらしいし…」
ルードはみずきに言い返している。
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