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第187話

「ううん、…いや、わかりやすいなぁって思って…」 みずきがヤキモチをやいていたのがすぐわかったから… 「……」 それを聞いて歩くのをやめて、繋いでいる手も放すみずき。 「みずき?」 アキラは首を傾げるが… 「…子どもっぽい、よな…」 やや俯くように話すみずき。 「…え?」 「わかっているんだ…けれど、ルードと二人きりで今のように仲良くしているところを見ると、気持ちが落ち着かなくなって…格好悪いな俺は…」 情けないな…と軽く自己嫌悪してしまう。 「別に、カッコ悪くてもイイと思うけど?みずきのバアイ面白いからな…」 アキラは微笑みながら答えてくれる。 「…アキラ、」 それでも、アキラに認めてもらう為には、情けない姿はあまり見せたくない… 「弱み、さらけ出していけるくらいが、丁度いいのかもな、」 自然体ってそうゆうことなのかも…ルードに病気のことを明かさない自分… ルードには明かせないから… 無理が出てしまう… でも、弱みを見せたくないプライドがあるから難しいんだ…それはみんな同じ… 「そうだな…弱い部分がない人間なんかいないから…お互いに伝えて支えあっていけるくらいがいいんだろうな…」 真面目に考えて答えるみずき。 「難しいケドな、」 アキラはそんなみずきに微笑み返して、みずきの手をとり、「行こ」と歩き出す。 「…あぁ、アキラは特にな…」 アキラの手を握り優しく寄せながら頷く… 「どーいうイミだよ、」 ちょっとムッとしたように言い返してみるアキラ。 「いや…、俺も少しはアキラの支えになれているだろうか?」 苦笑いを浮かべたあと、優しく尋ねて見る。 「…みずきは、充分だって、オレは?」 気の遣い過ぎのみずきには、充分支えてもらってる。 自分だけで生きていくためには、その状態は自分に良くないコトだってわかってるけど…

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