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 自由は間違えたと後悔した──。  優しく笑って抱き締めてくれる男の本性をすっかり忘れてしまっていた──。  この男は公園で泣いている一回りも下の男を捕まえて、意識半ばに身体を繋げるようなケダモノだったのだ。 「助けてっ……もっ、やだぁ……」  涙が止まらない──。  けれどそれは痛いからじゃない。  下から何度も激しく葉山に貫かれて、ずっと先走りのようなものが自由の屹立からぬるぬると垂れていて止まらない。  女の性感帯がそこにあるみたいに自由は中を擦られる度、恐ろしい快感に襲われて、女みたいに高い声が出るのを止められない。  上半身を起こしているのも辛くてヨロヨロと葉山の胸に倒れこむと尻を強く握られて少し抜けかけた場所をまた奥深く飲み込まされる。 「葉山ッ……も、無理……無理……っ」 「なんだよ、もう名前呼んでくれないの?」 「あっ……よ、呼んだら……も、終わってくれる……?」  熱に浮かされたような顔つきで自由は葉山を見上げ ると、獣みたいな目をした男とすぐそばで目が合う。 「試しにしてみたら……?」  自由はもう何も考えられなくなっていた。  このまま穿たれ続けたら自分はもう、気が狂ってしまうのではないかと、すでに理性を失いかけている頭で思った。 「んっ……、せぇ……誠一……郎……誠一郎」  葉山は餌を前にした肉食動物のようにペロリと長い舌で自身の唇を舐め、自由の濡れた唇を塞いだ。  重なった場所から自由の甘い吐息が何度も漏れる。 「……賢い自由にご褒美あげなきゃな──」 「なに……? もう抜い……」  自由は少しでもこの男を信じて安堵しかけた自分をひどく呪った──。 「もう絶対壊れた。まだなんか挟まってる、絶対緩くなった……頭の中の線も何個か切れた……」 「見てやるからケツあげろよ」 「やめろっ! この変態! ケダモノめっ!」  下半身を動かしたくない自由は駄々を捏ねる子供のように両腕をバタつかせ伸びてくるスケベ男の手を払う。振り回した手を引かれ葉山の胸の中に背中から収まる。  腹が立つのに葉山の腕の中は気持ちが良くて、赤ちゃんの毛布みたいにすぐ眠くなる。  それこそ赤ん坊みたいに頭をゆっくりと大きな掌で撫でられて、規則正しく音を鳴らす葉山の心臓のリズムが催眠術みたいに眠気を誘う。 「はやま……」 「ん?」  呼ばれたので答えたのに、覗き込んだ自由はすでに夢の中だった。  葉山は微かに笑ってその小さな頭に頬を寄せ、こんな穏やかな時間が自分にも訪れるのかと安堵しながら自らもゆっくりと眠りにつく──。
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