3 / 13

生理男子

side 遼介 つーくんは毎月一度、生理が来る。 打ち明けられた時は、そりゃ驚いたけど...。 涙目になりながら「気持ち悪いですか...?」と聞いてくるつーくんにはそんな気持ち微塵も湧いてこなかった。 そうして今日は、つーくんの生理2日目の日。 3日目以降はそれ程酷くないらしいけど、1日目、2日目は特に頭痛や腹痛が酷いらしい。 「い、ぃ.....う、ァア...」 唸りながらベッドに蹲るつーくん。たまたま土曜日だったから、朝からつーくんはベッドにへばりついていた。 それも頭から布団を被って。 「つーくん、湯たんぽ持ってこようか?」 「ぁ......」 ペラ、と布団を捲ってみると今にも溢れそうな涙を湛えたつーくんがいた。 「いる?」 もう一度聞くと、こくこくと頷く。優しく頭を撫でてあげて、部屋を出た。 「湯たんぽ、湯たんぽっと。あと薬、いるよね......あとは...」 適当に身体を温めるもの等を揃えてつーくんの部屋に戻った。 「つーくん湯たんぽとお薬持ってきたよ」 「あり、が...ッ......」 受け取ろうとして、つーくんの腕がパタンと宙を舞う。力尽きたように見えるけど...、大丈夫かなこれ。 何とか動けたつーくんに薬を飲ませて、湯たんぽを持たせる。それでもつーくんは唸っていて、可哀想になってきた。 「...おいでつーくん」 「せんぱい...」 もしかしたら人肌の方がいいのかも......と思って一緒に布団に潜り込んでみる。可愛らしいことに、つーくんは擦り寄って来てくれた。 「よしよし、いーこいーこ」 「ん...」 腰を摩り、頭を撫で、エロさのないキスを送る。 するとつーくんは少しして静かに寝息を立てて眠ってしまった。 寝顔はとても安らかでやっと薬が効いた事がわかる。 あと、人に抱きしめられて安心したのかもしれない。今まで1人で頑張ってきたから。 「つーくん、おやすみ...」 つーくんの寝顔を見てたら、俺も眠くなっていつの間にか眠ってしまっていた。 fin

ともだちにシェアしよう!