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永遠と続けられていた快楽的で苦痛しか生じない行為の、ほんの一瞬の休息。
しかし、流羽にそれ以上の休む時間は与えられない。
「…っ、」
後ろからたくましい腕にお腹を抱きかかえられ、いとも簡単に流羽の両脚が宙に浮く。
性器を挿入されたまま、
腹と太腿を腕や手で支えられながらだっこされるように軽く持ち上げられて、その瞳が恐怖に見開かれた。
がばっと脚をかなり大きく開かされたまま浮かされ、落ちないようにとその両脚は反射的に後ろの男の脚に外から抱き付くような形になる。
「いっく、よー…っ!!」
「…ッ、ぁ、あ゛ぁぁぁ…っ、!!!」
喘ぎ声が、叫びに変わる。
その背後からぶちこまれていた性器に物凄い速さで秘孔を擦り上げられ、突かれ、角度を変えながら抜き差しを繰り返されると、淫音は一層激しくなった。
蛙のような格好をした流羽の身体がガクガクと揺れる。
放置されているペニスも上下に大きく揺れていた。
丁度こっちに顔が向いているから、その表情がどんどん蕩けて意識がトんでいくのが手にとるように把握できる。
いつもなら
犯される自分の顔を見られるのを嫌がって俺から目を背けるはずの流羽は、そんな余裕もないのかだらしなく開いた唇から大量の涎を零していた。
「――ッ!!!イひ、らくな…っ、も…っ、イひ、ら…ッ、ぁ゛ひ、ん゛ぁ゛ぁあ…ッ、!!」
すぐにイッたらしい感度の良い身体は痙攣し続ける。
それに対し、男は何度流羽がイキつづけても構わず、自分が射精できるまで無我夢中に腰を打ち付けた。
パンパンパン、と腰と尻が勢いよくぶつかる音。
より速度を増した男の動きが一瞬遅くなって、はぁ…っと熱い息を吐いた。
ぶるぶると腰が震えているところをみると、その肚に今日数十回目の精液を吐き出しているんだろう。
欲を吐き出されると同時に、受け入れている身体もびくびくと震える。
開いた唇からは、たえず飲みこめなかった唾液が顎を伝っていく。
「流羽」
…その名を、優しく呼ぶ。
どうしてか、少しだけ声が震えているような気がした。
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