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Rivale
[関町side]
Le・シュクルでパテェシエをしている蒼士からのラインがおくられてくる。
彼とは店で顔を合わすようになり、しかも年上の男性に恋をしており仲良くなった。
時折、龍之介の写真を送ってくれるのだが、嫉妬で頭が真っ白になった。
龍之介にとっては些細な事かもしれない。だが、あの表情を見てしまった関町の心は穏やかではない。
その夜、嫉妬から彼を問い詰め、そして、二度目のキスをした。
キスにとろける龍之介に煽られた。
「はぁぁ……」
あの時の表情を思い出し、そのまましゃがみ込む。
「ひとつになりたい」
あの人の全てを自分のモノにしたい。
体中を舐めつくし、突起するモノしゃぶりついて、一緒に高みにのぼりたい。
「シャワー、浴びよう」
下半身に熱がたまり落ち着かない。抜いてすっきりさせたい。
きちんと拭いて暖かくしていれば大丈夫かと、性欲の処理を優先することにする事にした。
シャワーを浴びながら、自分のモノを扱く。頭の中の龍之介が関町を欲しがり淫らに乱れる。
「はぁ、りゅうのすけさん……」
暫く頭の中の行為に酔い、そして、ぶるりと震え欲が放たれる。
「ふ、ぁ」
手に付着したどろりとしたモノ。いつか彼の中に腹いっぱい注ぎ込みたい。
「あぁっ、俺ので濡れた龍之介さんとか、たまんねぇっ」
また下半身が熱くなり、余程たまっていたんだなともう一度抜いてから身体と髪を洗ってバスルームを出る。
キッチンに作り置きしてある料理を美味しく食べ、薬を飲んでベッドに横になる。
体調はもう大丈夫だ。色々な意味で龍之介のお蔭でよくなった。
明日は仕事に出られそうだと清美にメールを送り眠りについた。
職場で、朝の挨拶と共にご迷惑をお掛けしましましたと声を掛ける。
忙しかったぞと言われたが、それはわざと。それよりも体調を心配してくれる。良い人たちばかりで、朝からほっこりとした。
「清美さん、龍之介さんに頼んでくれてありがとうございました」
「私よりも龍ちゃんの方が良いと思って」
「はい。なによりの特効薬でした」
「良かったわ。さ、お店を開ける準備をしましょう」
Luce は欧州からの輸入雑貨を取り扱っている店だ。
お洒落な高級雑貨店と女性の評判がよく、SNSで見たと店に足を運んでくれる。
おかげさまで売り上げも上々。しかも清美曰く、「関町君目当ての子もいるのよ」らしい。
そうはいうけれど、清美の接客した相手のリピート率は高く、見習いたい先輩である。
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