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抗うことのできない恋ならば、いっそこの手で壊してしまえばいい53
ワイシャツの裾から、カタチの変わった自身が顔をのぞかせる恥ずかしさで、ローランドの頬が赤く染まった。
「気持ちは拒否しているのに、君の躰は正直だね。触れてほしくて、こんなにアピールしているじゃないか」
「違っ、そんなつもりでは」
ローランドが激しく首を横に振ると、装着された手枷が派手な音を鳴らした。脱がされたスラックスと下着が膝のあたりに絡まり、足枷の働きをして歩けなくする。
(こんな格好になった以上、どこにも逃げ出すことが不可能だ……)
「アーサー卿からこんな辱めを受ける理由が、僕にはございません。もうおやめください」
「理由ならある。さっきの録音できる、ネクタイピンだよ。ここであったことを録音して、どこに披露するつもりだったのかな?」
「つっ……」
「俺を陥れようとする悪いコには、愛のあるお仕置きが必要だろう?」
アーサー卿は言うなり、ローランドを床に押し倒した。なんとかうまく膝をついて、無様に倒れることは免れたものの、手荒に押し倒された衝撃で、顔を床に強く打ちつけた。
「うっ!」
横向きでそのまま倒れ込むと、アーサー卿の片手が髪の毛を掴んで、顔を無理やり上げさせる。
「俺に逆らえないことを、この躰に教えてやろう」
ゾクッとするような低い声色に、ローランドの躰が自然と戦慄く。
アーサー卿はポケットから小袋を取り出して、荒々しく引きちぎると、横たわるローランドの尻の割れ目に向けて中身を垂らした。
「冷たっ……」
最初に感じたのは冷たさだったのに、次の瞬間にはじわじわとした熱に変わり――。
「あぁああぁっ!」
その嫌な感覚を拭いたくて、ローランドが躰をのけ反らせようとしたら、アーサー卿の両手が腰を抱き寄せて、それを阻止した。
「媚薬入りのローションだよ。刺激が強いだろう? 罰として、もっと奥にも染み込ませないとね」
「そんな、の……、嫌、ぃ、やああああぁ!」
ローランドの悲鳴が室内に響いたが、誰も助けに来なかった。アーサー卿の指が容赦なく中に押し入ってきて、大事な部分をかき乱すように蠢く。そんな動きから逃れようと上半身を捻れば捻るほど、余計に感じてしまう自分がいた。
「あ……やぁっ、あああ!」
顔を床につけたまま尻を前後に動かしたら、大きくなっている自身がカーペットにイヤラしい染みをたくさん作るのが目に留まった。
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