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抗うことのできない恋ならば、いっそこの手で壊してしまえばいい61
その衝撃で、ローランドの自身からアーサー卿の躰の上に、白濁が勢いよく飛び散った。
「ひっ! んぅっ、あっ!」
「絶頂するほどの衝撃を、俺は与えたつもりはなかったのに。そんなに待ち焦がれていたとは。そういうところが、可愛くて仕方ない」
恥ずかしそうに俯きながら、ビクビク痙攣しているローランドの腰に手をやり、アーサー卿はしたり顔をした。
「す、すみません……」
「粗相は自分の手で綺麗にしてくれ、ほら」
アーサー卿が下半身を動かすと躰の縁に向かって、粘り気のある白濁がゆっくりと流れ落ちる。ローランドが慌てて前屈みになり、ティッシュを取ろうとしたその矢先――。
「ぐぅうっ!?」
腰元にあったアーサー卿の両手が、いつの間にかローランドの首に移動し、容赦なく締めあげた。
「なっ、ど、し…てっ」
「君が苦しむとさらに中がよくなって、すごく気持ちいいからさ」
「いっ息が…で、できなぃ、くるしっ」
あまりの苦痛に、ローランドがアーサー卿の手首を掴んで揺するものの、一向に力を抜く気配はない。掴んだ手首を握りしめながら喘ぐように呼吸をして、躰を震わせた。
「涙目になって可愛いね。もっと懇願してごらん」
「も、だ――」
手首を握っていた腕の力も尽き、意識を失いかけた瞬間に、首を締めあげていた両手があっけなく外された。ローランドはそのまま、アーサー卿の上に横たわる。自身が出した白濁が、アーサー卿と自分の腹を汚してしまったが、それどころではなかった。
足りなくなった酸素を補うべく、荒い息を繰り返すローランドに、下から優しい声かけがなされる。
「大丈夫か? 最初は苦しみしか感じないだろうが、そのうち良くなる」
「よ、くなる?」
「ああ。トリップできるようになったら、一緒に楽しめるよ。さっきの君の中は、本当に最高だった」
「さぃこう?」
「ますます君を好きになってしまった。ローランド、君を帰したくない。ずっと傍にいたい」
アーサー卿はローランドの躰を、優しく抱きしめる。その優しさに身を任せつつ、ゆっくり目を閉じた。
中にあるアーサー卿のモノが、ぬるりとゆっくり出し挿れされる動きを下半身に感じた刹那、背中を強く引っ掻かれる。
「いっ!」
眉根を寄せて苦痛に顔を歪ませるローランドを見ているのに、アーサー卿は笑いながら、その後も痛みを伴う行為を続けたのだった。
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